大阪市育鵬社教科書問題「外部監察チーム報告書」に市議ら批判

 大阪市の2015年中学校教科書採択をめぐり、不自然な方法で育鵬社教科書が採択され、また採択に先立つ教科書展示会でのアンケートでは住宅販売会社「フジ住宅」が従業員を動員して育鵬社教科書を支持するアンケート回答を大量に投函したとされる問題で、3月21日の大阪市会教育こども委員会で質疑がおこなわれた。

 大阪市教育委員会事務局が「教科書採択についての外部観察チームからの報告書について」とする報告をおこない、議員が質疑をおこなった。

 質疑に立った自民党・公明党・共産党の各委員からは、「報告書では真相が究明されていない」「採択の過程は不透明」などと批判的な質疑がおこなわれた。

 大阪維新の会の委員は、この件については発言しなかった。この日だけに限らず、維新議員が育鵬社教科書採択問題について質疑をおこなったことは一切ない。

 大阪市の育鵬社教科書採択問題については、当時の教育委員が育鵬社教科書執筆勢力母体になる「日本教育再生機構」の雑誌に寄稿していること、フジ住宅の会長は日本教育再生機構の関係者でもあること、育鵬社がフジ住宅に対して「アンケートでの支持数が多いほど採択に有利になる」と働きかけたこと、大阪市では直前に教科書採択地区を全市1区に統合したことなど、多くの観点から問題が指摘されている。

 育鵬社・フジ住宅・日本教育再生機構の異常なつながりと、大阪市の教育委員や事務局との関わりについても、解明されなければならない。しかし、ほとんど解明されていないことになる。引き続いての解明の必要がある。