国と大阪府(維新)、森友学園側に全責任を押しつけて逃げるプランかと指摘

 『日刊ゲンダイ』2017年3月1日付に『窮地の安倍政権 森友学園疑惑は理事長“口封じ”で幕引きか』が掲載されている。

 記事では、安倍政権や大阪府(大阪維新)は自らの責任を逃れるために、一連の疑惑をすべて森友学園側だけに責任があるかのように押しつけて逃げるプランを描いているのではないかという見方を示している。

 連日、国会で追及されている学校法人・森友学園への国有地払い下げ疑惑。ついにテレビのワイドショーまで報じだし、政権...

 森友学園問題での国政や安倍政権についての検討は別の機会に譲り、ここでは主に大阪府や大阪維新の動きについて検討したい。

 大阪維新関係者の話として、以下のようなことが掲載されている。

「認可を与えて小学校が開校してしまうと、問題がずっと尾を引いて、足をすくわれかねない。世論の批判も高まってるし、『これは不認可にしてしもた方がええんちゃうか』いう話になってきたんです。一連の疑惑はあくまで国の責任で、維新は関係ないと示すこともできる。『こんな問題だらけの学校法人は認可でけへん』と知事が英断を下せば、府民も国民も拍手喝采ちゃう?」(維新の会関係者)

 拍手喝采どころか「何言うてるねん」といいたくなるような、ものすごく図々しい言い分である。このような企みを成功させないような世論の高まりや、関係各方面からの追及が求められている。

 問題が指摘されている学校法人を認可できないということは当然だろう。しかし、そもそも一連の経緯の引き金を引いたのは大阪府私学審議会での不可解な「認可適当」答申である。国有地取引問題も、認可適当答申を前提にして始まっている。

 大阪府では2016年度より組織再編で私学行政は教育長に権限委譲されているが、「認可適当」答申が出た2015年1月時点では知事の担当で、私学審も知事の諮問機関として位置づけられている。

 『しんぶん赤旗』2017年3月1日付によると、同紙の取材で、ある私学審議会委員が「誰がみてもおかしい話を、府は通しにかかった。よほど強い後ろ盾があると思わざるを得なかった」と証言したという。

 当時の私学審議事録でも、委員からは財政状況や教育内容などをあげ、学校経営を不安視する疑問や意見がたくさん出されている。

 大阪府私学審議会の委員は大半が、幼稚園・小学校・中学高校・専修学校各種学校の各分野の私学関係団体からそれぞれ推薦された、私学経営者の代表から構成されている。そこに有識者(教育学者・弁護士など)・大阪府議会代表(教育常任委員長)が入る構成になっている。

 断片的に報じられている私学審議事録でも、これは明らかに通りようもないと思われるような、かなり強く危惧するような表現も多数ありながら、なぜか「認可適当」になっている。これには大阪府の事務方主導、またその背景にある政治的な意向が働いたとしか考えられない。

 2015年1月の私学審で「認可適当」答申が出た当時の大阪府知事は、松井一郎知事である。また私学審での審議より前の2011年には、森友学園側が大阪府に対し、私立小学校新規設置認可基準の緩和を求めている。報道により具体的な時期は7月とも9月ともいわれるが、いずれにしても当時の大阪府知事は橋下徹である。大阪府は、橋下・松井と維新の知事が2代続く府政である。

 森友学園側からの要望ののち、2012年4月に大阪府として緩和した新基準を適用し、2014年10月に森友学園が学校設置認可申請をしたという流れである。そして2015年1月の不可解な私学審「認可適当」答申につながった。

 これらの経緯を一切無視して、松井知事を「不認可を英断」と一方的な宣伝をしようとすることをねらうなど、とんでもないことではないか。

スポンサードリンク
スポンサードリンク

フォローする