幼稚園滑り台での事故、幼稚園と広島県を提訴:広島

 広島県廿日市市の私立くすのき幼稚園で2008年11月、年少児クラスの女児(当時3歳)が園庭の滑り台で遊んでいた際、服が転落防止用の手すりに引っかかって首が絞まり死亡する事故がありました。この事故について園児の遺族が7月17日、幼稚園を経営する学校法人と広島県を相手取り、総額約4500万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。

 事故のあった滑り台は、転落防止用の手すりが棒状に出っ張っていたということです。原告側によると、遊具の安全確保に関する国の指針があったにもかかわらず園側は放置し、監督権限をもつ広島県も適切な指導をおこなわなかったとしています。
 また事故当時、教諭は園庭におらず、安全配慮義務を怠ったとしています。
 原告側は「偶然の事故ではなく、人災だと思っている。安全対策を確固としたものにしてほしい」「二度と同じ犠牲が出てほしくない。事実を明らかにしてほしい」などと話しているということです。
 この手の訴訟では「金目当て」などの悪質な中傷が流されることも珍しくないですが、学校関係の事件事故に関する訴訟はたとえ勝訴したところで経済的にも儲かるわけではありませんし、また「裁判以外にはどうしようもない」というところまで追いつめられて精神的にも経済的にも限界の状況で裁判をたたかうことになります。
 こういった学校関連の事件事故での被害者・原告の思いは、「事実関係を徹底的に明らかにし、同種の事故を二度と発生させないようにしてほしい」ということにほかなりません。
 悲しい事故ですが、せめて事実関係を徹底的に明らかにして同種の事故再発防止の教訓に役立てていくことが重要になってくるといえます。
(参考)
遊具事故で県と幼稚園提訴 安全策怠ったと園児両親ら(共同通信 2009/7/17)