大阪府私学審議会、森友学園「認可認めない場合もありうる」

 大阪府私学審議会の臨時会が2月22日に開かれた。2015年2月に「条件付き認可相当」答申が出された私立小学校「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市)について、予定通り2017年4月に開校させることが妥当かどうかについて審議した。

 「瑞穂の國記念小學院」は、学校敷地をめぐって、運営する学校法人森友学園と国との間で国有地の不明朗な取引の問題が発覚し、問題になっている。

 なお同校の設置認可については、答申は出されたものの、正式な認可は2017年3月までにおこなうとしている。

 審議会は非公開でおこなわれた。終了後にマスコミ取材に応じた委員長や府事務局によると、学校の運営資金計画・新年度の入学児童・教育方針・校舎建設状況など様々な角度から懸念が出されたという。

 次回の審議会は2017年3月下旬に実施予定で、状況によっては認可を認めないこともありうるという見解も出された。

 同小学校は2014年10月に認可申請があったが、2014年12月の私学審議会で継続審議となり、2015年1月の臨時審議会で「条件付き認可相当」と答申された。当時の私学審議会の議事録は非公開となっていたが、国有地問題発覚を受けて「森友学園は、大阪府私学審議会での認可相当答申のあとに問題の土地を取得した」ことが明らかになった。

 私学審議会の時点では森友学園は土地を確保していなかったことになり、「校地をすでに確保、ないしは確実に確保見込み」が認可条件の、大阪府私学審議会での認可基準を満たしていない疑いが出た。政府の国会答弁では「土地の定期借地契約方針を決めた2015年2月の国有地方財産近畿地方審議会より前には、国として森友学園に対し、土地を確実に貸し出せるとする内諾を与えたことはない」とされた。

 そのことに関連して国会議員やマスコミが私学審議会議事録の公開を求め、入手すると、土地の問題については政府の国会答弁と食い違う形で「確実に取得見込み」扱いで報告されていた。

 さらに土地だけではなく、学校運営資金が圧倒的に不足していること、カリキュラムにも「思想教育のようだ」などと疑問が呈されたことなど、各方面から問題が呈された。

 本来は2014年ないし15年1月の時点で認可不適当とすべき案件だった。しかし条件付き認可答申により、国との土地問題が具体的に動き出している。

 また認可相当答申から2年たった今回の審議会の段階でも、学校運営や教育内容についても、依然として疑問が払拭されていないことになる。

 そもそも問題点が噴出している中で、認可すること自体が問題であるといえる。一方で、校舎建設や学校準備を既成事実にして「直前での取りやめは、同校入学予定の児童を急遽地元の公立小学校への就学に変更させることになり、児童・保護者や公立小学校・教育委員会を振り回すことになる」などの口実でなし崩し的に対応する可能性や、不認可の場合は学園側からの損害賠償請求が起こされる可能性など、別の問題も想定される。

 こういう状況を起こしたのは誰か。松井一郎大阪府知事は、2月21日の登庁記者会見、22日の定例記者会見でそれぞれ、大阪府私学審議会に責任をなすりつけるような発言を繰り返している。しかし、私学審は知事の諮問機関である。また認可相当答申も、会議では委員から多数の懸念が出されているのになぜか答申にこぎ着けていることから、事務局やその背景にあるものの意向が働いたことが推定される。

 なぜ2015年時点で不可解な「認可相当」答申が出されたのかという理由を詳細に解明した上で、大阪府、とりわけ最高責任者である知事の責任も問われなければならないのではないか。

(参考)
◎審議会“認可出さないことも”(NHKニュース 2017/2/22)

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