森友学園問題:松井大阪府知事は他人事や責任転嫁ととれる対応

 松井一郎大阪府知事は2月21日の登庁会見で、学校法人森友学園の問題について触れた。

 松井知事は土地問題について聞かれ、「近畿財務局の権限。大阪府は関与する立場ではない」「撤去費用を誰がどう見積もったのか、国が明らかにする必要がある」と、一般的な見解を述べた。

 一方で、大学を除く私立学校の認可は都道府県の権限である。問題の小学校は大阪府豊中市に開校予定で、大阪府私学審議会が2015年1月に「認可適当」とする答申をおこなっている。

 松井知事は学校認可の問題については「正式な認可はまだ。教育長に権限委譲している。教育長が最終判断する」「専門家の皆さんである審議会が審議した」と、私学審議会に責任をなすりつけるような発言に終始した。

 森友学園が新設する「瑞穂の國記念小學院」については、私学審議会では委員からは疑問や懸念が出されていた、「認可適当」とした根拠が薄いのではないかと指摘されている。

 大阪府私学審議会の議事録は非公開になっていたが、2月21日までに政党・国会議員やマスコミが入手したとされる。

 玉木雄一郎衆議院議員(民進党)はツイッターに議事録の写真を添付し「森友学園から提出された資料が「何の根拠も無い」と断罪されています。認可が下りる前に、もちろん、土地の契約も成立する前に、工事の発注までして前のめりに進めていることもうかがえます」と書き込んだ。

 宮本岳志衆議院議員(日本共産党)は2月21日に衆議院財務金融委員会で質問に立ち、「大阪府私学審の議事録では、土地については(その時点では未取得で)2015年2月の国有財産地方審議会で国が対応すると大阪府が説明している。国有財産地方審議会以前には学園側に内諾を与えたことはないとする、政府答弁とは食い違うのではないか」と指摘した。

 テレビ東京の2月21日夕方のニュースでも、議事録や宮本議員の質問内容にも触れた映像が放送され、ネットでも公開されている。

 私学審の議事録では土地のほか、私学審での審議時点では道徳の時間が学習指導要領での標準授業時数の3倍に設定されていたこと(2017年2月時点のウェブサイトの教育課程紹介では、標準より10授業時間ほど多い程度に変更)など、「思想教育ではないか」「私学として特色はあってはいいと思うが、そういう方向性は」など、教育内容にも疑問が出されていた。

 土地問題・学校経営・教育内容、どの角度からも疑問が持たれていたものを、委員からの疑問が出され、また疑問が解消されたとはいえないような状態にもかかわらず、条件付きながらも「認可適当」と答申した大阪府私学審議会の対応には、大阪府の事務方の意向が強く働いていることが推測される。

 一連の土地問題については、大阪府の対応も間接的な原因となったともいえるのではないか。

 また森友学園の問題については、今回の土地問題のほか、同学園が運営する塚本幼稚園(大阪市淀川区)で、園児虐待と思われるような行為、ヘイト文書配布、園側にとって気に入らないと見なした保護者に対して威圧的・暴力的と受け取れる対応をしているといった問題も指摘されている。私立幼稚園への指導監督などは、大阪府の管轄である。

 松井知事は「審議会の答申なので」と責任転嫁できる立場ではない。大阪府の責任もまぬかれないことになる。

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