森友学園問題:大阪府私学審議会の議事録公開、学校に強い懸念

 大阪府豊中市に2017年4月に開校する計画となっている私立小学校「瑞穂の國記念小學院」について、学校の認可を審議した大阪府私学審議会(2014年12月18日、2015年1月27日)の議事では、学校の資金面やカリキュラムに不安が出されたことが指摘されている。

 「瑞穂の國記念小學院」をめぐっては、同小学校の予定地となっている土地について、同校を運営する学校法人森友学園に対して実質無償に近い価格で売却していたのではないかという問題が指摘され、国会でも取り上げられている。

 土地の契約に先立ち、学園側は2014年10月に「瑞穂の國記念小學院」の新設認可申請を大阪府に出し、府私学審議会が学校認可の件を審査していた。

 大阪府私学課は議事録を非公開とし、概要のみをウェブサイトで公開する措置をとっていた。日本共産党大阪府議団が府私学課に議事録公開を求め、『しんぶん赤旗』が共産党府議団を通じて議事録を入手したという。同紙2017年2月21日付『大阪府私学審 委員から不安や疑問 「森友学園」小学校設立 資金・教育内容』が、私学審議会の議事内容を報じている。

 記事によると、議事録では、学校設立に対して多数の疑問や不安が出されている。

 2014年12月18日の審議会では、大阪府は森友学園について、新校を設立するために文科省が会計基準で定めている資本金が「ゼロ」と報告し、委員からは不安が指摘されている。また収支計画についても「大丈夫か」などと疑問が出されたり、児童が集まる根拠についても不安が出されている。

 カリキュラムについても、道徳教育や特別活動の時間が学習指導要領での標準よりも多く設定されていることで、「教育内容は何なのか」「どちらかというと思想教育のような部分があり違和感を感じる」などと疑問視する声が出された。

 大阪府は、土地の問題については、私学審議会での認可答申を前提に、2015年2月に国有財産近畿審議会が開催されると報告した。ということは大阪府は、2014年12月時点では学園側が土地を確保していない、国と交渉中だったことを認識していたことになる。

 2014年12月の審議会では継続審議となり、1ヶ月後の2015年1月に臨時審議会を開催した。

 臨時審議会では、2014年12月の審議会での審議内容を受け、学園側から追加資料が出された。この審議でも不安を解消するには至らず、「人件費が30%いかない。相当ひどいことをしないとできない」「まずい場合は認可しかるべしを取り下げる」など、強い懸念の声が出された。

 しかしこの臨時審議会で、条件付きながらも認可適当と答申した。大阪府は2017年3月末に、正式に認可するかどうかを最終決定するとしている。

 大阪府の私学審議会でも強い懸念が出されているのに、認可適当とする答申が出されたことで、学園側と国の土地取引の問題につながっている形になっている。逆に言えば、大阪府が私学審で何らかの歯止めをかけていれば、土地取引問題は起こらなかった可能性が高いことにもなる。

 大阪府は土地の問題では直接の当事者ではないとはいえども、大阪府私学審議会の流れからは、原因を間接的に作っている形になっているといわれても仕方ないのではないか。

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