森友学園:土地確保前に現地に「学校建築計画」の看板立てた?

 学校法人森友学園の国有地取引問題。土地取得の経緯の時系列がおかしいのではないかという疑惑が。

 この土地に関しては、2013年に学校用地として使いたいと学園側が申請、定期賃借が承認されたのは2015年2月の財務省の国有財産近畿地方審議会。その後2015年6月8日付で定期賃借契約が締結された。

 審議会での承認以前には、国として、学校用地として確実に確保するとした確約を学園側に伝えたことはないと、2017年2月15日の衆議院財務金融委員会での宮本岳志衆議院議員(日本共産党)の質問に対して、財務省理財局長が答弁している。

森友学園問題:大阪府私学審議会の対応も検証されるべきでは
 学校法人森友学園が新規開校の私立小学校(瑞穂の國記念小學院、2017年4月開校)の用地として大阪府豊中市の国有地を購入したことに関連して、...

 一方で、大阪府が学校を認可したのは2015年1月。土地が確保できていない状態で学校認可申請をおこなったということになり、大阪府の認可条件を満たしていないことにもなる。

 これらの矛盾が指摘されているが、さらに新たな矛盾が指摘されている。

 2014年12月1日付で、豊中市の地元情報を扱うあるブログに、「野田町に私立小学校ができるみたい/野田中央公園の西側」という記事が掲載されている。その記事の中には、小学校の建築計画の看板の写真も、看板の記載事項が読める形で掲載されている。

野田町に小学校ができるみたいです。地図ではこちらです。大きな地図で見る東側には野田中央公園があります。 現地に「建築計画のお知らせ」が貼られていました。 「(仮称)M学園小学校」だそうです。工事の着工は2015年3月1日からの予定だそうです。地上3階建てで2016年

 看板には「(仮称)M学園小学校新設工事」「敷地の地名・番地 豊中市野田町1501番地」「建築主 大阪府大阪市淀川区塚本一丁目6番25号 学校法人森友学園 理事長 籠池康博」「標識設置年月日 平成26年11月6日」などと記載されている。

 敷地は現在「瑞穂の國記念小學院」が建設されている場所の地番。建築主の住所は塚本幼稚園・学校法人森友学園の住所と一致。理事長の氏名は籠池康博となっているが、籠池泰典と名乗っている理事長と同一人物とみられる(園の広報資料では「泰典」で、役所関係は「康博」となっていることから、ペンネーム・通称および戸籍名と推定される)。

 標識設置年月日は、平成26年、すなわち2014年の11月6日である。

 念のためウェブアーカイブを調べてみると、2014年12月4日にはすでに看板の写真を掲載した当該記事が存在していたことがわかる。

 ということは、2014年12月の時点では、すでに現地に建築計画の看板が立っていたということになる。前述のように、森友学園が国から借地契約が認められた審議会は2015年2月、そして契約締結は2015年6月8日付。2014年11月および12月の時点では土地については交渉中という段階で、森友学園が土地に関して何かする権限はない段階ではないか。

 常識的に考えても、他人の土地に勝手に「うちの学校を建設します」という看板を立てていることになり、おかしなことになる。

 もしかして建築業界の専門的な手続きでは独自の対応があるのかもと思ったら、別のブログでも、2014年の時点で看板が立っていることに疑問を呈している。このブログ主の方は建築関連とのことで、「以前にお客さんに頼まれて住宅の確認申請を出したら、裁判所から呼び出しが来た。住宅の土地はそのお客さんのものではなく、持ち主が別にいたことで、土地所有者から訴えられそうになっていた。設計者が自分名義になっていたので事情を聴かれた」という体験談も示し、森友学園の対応はおかしいと指摘している。

木の家をつくる建築家。国産材と自然素材で平和な家を作ります。戦争と放射能は人間と共存できません。地上から無くすためにはどうしたらいいのか、毎日考えています。

 ということは、「森友学園は、正式に取得が決まっていない土地に学校を建てようとした」「財務省の国会答弁は嘘で、実際は審議会で正式に契約を承認する前に、国から学園側に対して『確実に貸せますよ』という内諾を与えていたのではないか」のどちらかということになる。どちらにしても大問題ということになってしまう。

追記・続報

(2017年2月26日追記)

 森友学園や大阪府が、土地の貸し付けが正式に決まる前に、確実に貸せるという事実上の内諾を受けていたと証言したことが、2017年2月26日までにわかりました。森友学園は、近畿財務局から「確実に貸せる見通し」と言われたことで学校設置認可申請に踏み切ったと証言しています。また大阪府私学課も、私学審より前の近畿財務局との打ち合わせの際に、確実に国と学園側での賃貸契約が履行できるという判断になったと証言しています。

審議前に土地貸し付け内諾あった:森友学園と大阪府私学課が証言
 森友学園問題について、問題の土地取引が、国から学園側に貸し付けを決めた2015年2月10日の国有財産近畿地方審議会より前に、近畿財務局が学...