山梨わいせつ教師問題:毎日新聞が取材

 山梨県峡東地域の公立小学校の元男性教諭(52)が女子児童にわいせつ行為を繰り返して6月19日付で懲戒免職になった問題について、『毎日新聞』(山梨版)2009年7月17日付「追跡・発掘:わいせつ教諭処分で告発見送り 「身内に甘い」くすぶる批判 /山梨」が、その後の取材状況をまとめて記事にしています。

 山梨県教委の発表では教師の氏名は匿名で発表され、また勤務地も大まかにしか発表されませんでした。毎日新聞の取材によると、元教諭の勤務していた学校は笛吹市西部の市立小学校で、該当教諭は山梨市在住だということです。毎日新聞記者が元教諭の自宅を訪問しましたが、教諭は不在だった様子で本人からの取材はできなかったということです。自宅を訪問しているくらいだから元教諭の氏名を把握していることは明らかでしょうが、紙面には元教諭の氏名や事件のあった学校名は出ていません。
 教諭は自宅近くの小学校にも勤務していたことがありますが、その当時からわいせつ行為は噂になっていたということです。

『毎日新聞』2009/7/7「追跡・発掘:わいせつ教諭処分で告発見送り 「身内に甘い」くすぶる批判 /山梨」より
 隣家の男性(72)によると、元教諭は一人暮らし。「ここ1カ月ぐらい姿を見ない」と男性は話す。他の近隣住民の話では、地区の役員として会計を担当していた。また、自宅近くの小学校にも勤務していたことがあり、マーチングバンドの指導に熱心だったという。
 しかし、3日の県議会教育厚生常任委員会では、皆川巌議員が「前任校でもわいせつ行為がうわさになっていた」と県教委を追及、過去にさかのぼっての調査を要求した。
 実際、住民の間から「うわさ」は聞こえる。元教諭の自宅近くに住む50歳代の会社員男性は「10年ほど前に、元教諭が近くの小学校に勤務していた時『女子児童の体を触った』という話が出た。その後、遠くの峡中地区の小学校に転勤になったので『おかしい』とPTAなどで話題になった」と話す。
 また、小学生のころ元教諭からマーチングバンドの指導を受けたことがあるという山梨市のパート女性(26)は「『放課後に居残りさせられ、体を触られていた子がいた』と友人に聞いた」と話す。

 また山梨県教委は、この元教諭の刑事告発について「保護者に告訴の意思がない」として見送る方針を発表していますが、告訴の意思があるのかどうかについて児童や保護者に直接事情を聴いていなかったこともわかりました。
 わいせつ行為は明らかで本人も認めているにもかかわらず氏名公表も刑事告発もされない、他にも被害がある可能性が高いにもかかわらず追加調査もされない、これでは教育委員会として該当教師をかばいたてているとしか考えられません。なお、強制わいせつは親告罪ですが、一方で刑事訴訟法では職務中に犯罪行為を把握した公務員は告発義務を負うことも定めています。
 『毎日新聞』の記事では「被害はもっと早く防げた可能性がある。被害者を盾に調査を拒む県教委の姿勢は「被害者保護」という言葉をむなしく感じさせる」と結んでいますが、まさに被害者保護を口実にして被害者放置・加害者保護をおこなっているとしか受け取れません。