原発事故避難いじめ、金銭授受をいじめと認める:横浜市教育長

 2011年の東京電力福島第一原発事故に伴って福島県から横浜市に避難した現在中学校1年の男子生徒が、転入先の横浜市立小学校に在学中に震災避難を理由に激しいいじめを受けていた問題で、横浜市教育委員会の岡田優子教育長は2月13日、生徒が同級生から金銭を脅し取られるなどしたことについてもいじめと認定し、これまでの「金銭授受をいじめと認定できない」とした発言を修正すると発表した。

 この事件では、「菌」などと呼ばれるなどの行為はいじめと認定していたものの、小学校5年の時に同級生から「原発事故の賠償金をもらっているだろう」と因縁をつけられて1回あたり数万円・計約150万円をゲームセンターなどでの遊興費として無理矢理おごらされた・実質的に脅し取られていた問題については「児童間の金銭のやりとり」として、第三者委員会はいじめとは認定しなかった。教育長も第三者委員会見解を踏まえて、いじめと認定できないとする立場をとっていた。

 被害生徒側は、金銭を脅し取られた行為をいじめと認定するよう求めていた。

 そもそも、小学生に数万円単位の金銭のやりとりがある事自体が、異常なことである。いじめと認定しなかったというこれまでの対応は、にわかには信じがたいものである。

 一定の修正をみたのは当然ではある。しかしこれまでの横浜市教委の対応によって、不要な苦痛と精神的負担を生徒側に与えた形になったことも事実である。今後は生徒の立場に立ってていねいに対応することが求められる。

(参考)
◎金銭授受「いじめと認識」=原発避難で横浜市教育長(時事通信 2017/2/13)
◎金銭授受も「いじめ」一転認定 原発避難いじめで市教委(朝日新聞 2017/2/13)