「君が代」不起立問題で埼玉県知事が議会答弁

 上田清司・埼玉県知事は7月1日の県議会で、県立学校の卒業式での「君が代」不起立問題に関する質問への答弁をおこないました。

 上田知事は答弁の中で、「式典のルールに従って模範を示さなければならない」「日本の国旗が嫌いだとか、国歌が嫌いだというような教員はやめるしかないんじゃないか」などと、教員らを激しく非難しました。
 しかしこういう非難は、前提から間違っています。
 思想信条の自由や国旗国歌法の理念すら無視して、また学習指導要領で卒業式を含む特別活動では生徒の自主性を尊重して運営するという趣旨が明記されていることを無視して、一方的に「日の丸・君が代」を押しつけることこそが、誤った行為です。「模範を示さなければならない」というのなら、まずは「日の丸・君が代」強要という誤った強制を撤回することで示さなければいけません。現状では「反面教師」としての示しにしかなっていません。
 また「日の丸・君が代」は好き嫌いの問題ではなく、思想信条の内面に踏み込んで押しつけられることを許すかどうかという問題です。実際、「日の丸・君が代そのものについては好き、もしくは特に何とも思わないが、一方的に強要されることは民主主義に反するものであり許せない」という立場からの強要反対論の人も生まれています。
 今回の知事答弁のような発言は、特定の思想信条を押しつけるものであり不適切・不穏当なものであることはいうまでもないでしょう。
(参考)
◎国歌斉唱不起立:不起立教員「やめるしかない」 県議会で知事が批判 /埼玉(毎日新聞 2009/7/2)