「奨学金批判」新聞投書にネット上で大反発

 インターネットニュースサイト『J-CAST News』に、『「学費はアルバイトで賄え」 67歳「奨学金批判」に大ブーイング』とする記事が掲載された。

 2017年2月上旬、ある新聞社の投書欄に67歳男性の投書が掲載された。奨学金問題をテーマにしていたが、自分は50年近く前の学生時代にはアルバイトで大学の学費をまかなったとして、「健康であればアルバイトで賄える」「古き良き時代だったのかもしれぬが、私の周囲にも親を当てにせず学んだ人は多い。自身の力で学んでいるそんな学生の力強い声を聞きたい」などと書き付けた内容だった。

 その投稿がツイッターで紹介されて拡散されると、投稿の内容への批判が起きた。

 批判は「時代背景を考えろ」「若い人のことを考えていない」などとするものである。

 このような批判が起きるのは、必然だといえるのではないか。

 国立大学の学費については、1970年代までは「アルバイトすればまかなえる」額だったといえるかもしれない。しかし1980年代以降年々上がり続けている。

 サイトでは、50年前の1967年との物価比較をおこなっている。50年間での一般的な物価上昇率は平均3.7倍程度の一方で、国立大学の学費については年間1万2000円から53万5800円へと45倍近くも上昇している。

 大学の学費の高負担の問題については、1980年代頃からずっといわれ続けてきた。しかしそれでも急上昇を続け、大学生の生活や家計への負担は年々重くなっていることが指摘されている。アルバイトに追われて勉強する時間がとれないとか、食費を切り詰めているとかの学生の声が、しばしば聞かれていた。

 これらの社会情勢を背景に、大学関係者からは学費の値下げや奨学金制度充実などの要望が、長年にわたって求められてきた。給付制奨学金制度も、現時点では制度設計としては不十分な点があるものの、大学生やその家庭の高い経済負担を背景にして導入されたものである。

 そのことを考慮に入れずに、「アルバイトでまかなえる」などと発言しても、現実を見ていない放言にしか聞こえないといえるのではないか。

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