岡山県高梁市に「ツタヤ図書館」開館、全国で4例目

 岡山県高梁市に2月4日、「ツタヤ」の運営会社「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」が指定管理者となる市図書館が開館した。旧図書館の老朽化に伴い、備中高梁駅前に整備した複合施設の2階から4階に設置した。

 「ツタヤ図書館」の設置は、佐賀県武雄市(2013年4月)、神奈川県海老名市(2015年10月)、宮城県多賀城市(2016年3月)に続いて4館めとなる。

 一方で「ツタヤ図書館」の運営手法については、公共図書館の意義から離れているのではないかと強い疑問が呈されている。

 すでに開業している地域では、

  • 脚立を使わないと手が届かないような高い場所に蔵書を飾る。大人でも手の届かないような場所に子ども向けの絵本を置く例もあった。
  • 地域の郷土資料を破棄する。
  • 10年以上前の資格試験参考書やパソコン操作の解説本、図書館所在地から遠く離れた場所のラーメン店案内など、理解に苦しむような蔵書を大量に購入して配置し、「ツタヤの在庫処分ではないか」と批判が起きる。
  • 一般的な図書館とは異なる独自の分類で蔵書を配置している。ある図書館では開業当初、タイトルだけでコンピュータプログラムで機械的に振り分けたのか、『奥の細道』『伊勢物語』・川端康成『伊豆の踊子』・三島由紀夫『金閣寺』・旧約聖書『出エジプト記』などが「旅行本」のジャンルに振り分けられるなどした。
  • カフェや書店など商業施設との併設になり、学校側が商業施設と見なして「帰りに寄り道しないように」と生徒に指導する事態が起きた。

など、にわかには理解しがたいようなことも次々と起きている。

 「ツタヤ図書館」には各地で批判や反発が起きている。例えば、2015年10月には愛知県小牧市で「ツタヤ図書館」計画の是非をめぐる住民投票がおこなわれ、住民からは反対多数となったとして断念している。

「ツタヤ図書館」住民投票で反対多数:愛知・小牧市
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 高梁市では、市教委が蔵書点検をおこなうことや、CCC側と定期的に意見交換の機会を持つなどの対策をとるとしている。

 しかし、いくら対策をとっても、商業ベースでの運営の方針を続ける限りは、問題の火種は残るのではないかと強い不安がある。

(参考)
◎高梁市新図書館、待望のオープン 民間指定管理、カフェや書店併設(山陽新聞 2017/2/4)
◎「天空の山城」見えるツタヤ図書館オープン スタバ併設(朝日新聞 2017/2/5)

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