学校選択制、2019年度末に廃止へ:愛知・瀬戸市

 愛知県瀬戸市教育委員会は、市立小中学校で導入していた学校選択制を、2019年度を最後に廃止することを決めた。

 瀬戸市では本来の校区に加えて隣接校区の学校を選択できる隣接選択制として、2006年度より学校選択制を導入していた。

 しかし、設備が整い教員も配置されている大規模校に児童・生徒が集中し、小規模校での小規模化が進行して教育活動に支障が出るなど、市内の学校間での児童・生徒数の偏りや格差が顕在化したとして中止を決めた。

 2020年度以降は居住地域の学校に通学する本来の学区制を基本とし、居住地域の通学指定校より隣接校のほうが距離的に近い場合などに調整区域を補助的に設定するとしている。

 学校選択制については、2000年代前半には導入が一種の流行となったものの、導入した地域では直後から問題が出た。2006~07年頃を最後に導入の動きはほとんどなくなり、また2000年代後半以降は全国的に中止・縮小の動きが進んでいる。例外は、2011年に維新の市政になってから、政治主導で強力に導入が推進され、住民や有識者の強い懸念の声を押し切って2014年度以降に導入した大阪市くらいである。

 学校選択制では、設備面や地理条件などを背景にした特定の学校への希望者集中、小規模校と大規模校の固定化などが、導入した地域での弊害として全国的に共通している。各地で、個別の学校の教育活動だけでなく教育行政・地域社会への弊害が無視できなくなった形になった。瀬戸市でもそのような弊害が指摘された形になる。

 これらの弊害は、特定の地域での特定の条件によって生じるものではなく、学校選択制の制度が抱える根本的な弊害とみなされるべきではないか。

 瀬戸市が制度廃止に踏み切ったのは、意義あるものだと考えられる。

(参考)
◎瀬戸市教委 小中学校選択制、19年度末で廃止 /愛知(毎日新聞 2017/1/18)

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