横浜市原発避難生徒いじめ:教育長「金銭授受をいじめと認めず」

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で福島県から横浜市に避難した生徒が、横浜市立小学校在籍時にいじめを受け、いじめと震災・原発事故避難との因果関係が強く疑われている問題に関連して、横浜市教育委員会の岡田優子教育長は1月20日、生徒側が「同級生から150万円を取られたことをいじめと認定してほしい」という訴えがあったことについて、「いじめと認定するのは難しい」とする見解を示した。

 この事件では、生徒が小学校5年のとき、同級生から「原発事故の賠償金をもらっているのだろう」と難癖をつけられ、同級生らがゲームセンターなどで遊ぶ金として、複数回にわたって1回あたり5~10万円、計約150万円をこの生徒から巻き上げていたという行為も問題になっていた。

 横浜市の第三者委員会は2016年11月、金銭授受の行為はあったとして「金銭授受はいじめから逃れるためだった」とまで指摘しながら、「おごりおごられる関係で、いじめとは認定できない」と判断する報告書を出した。

 教育長は報告書の見解を踏まえ、いじめと認定するのは難しいとした。

 しかし考えてみれば、報告書の論理自体、いじめと認めたくないという思惑が先にあって、無理筋の結論を導いているとしか思えない。いじめから逃れるための金銭授受があったがいじめではないという論理展開は、全くの意味不明だと言わざるをえない。

(参考)
◎金銭要求「いじめ認定困難」=教育長が見解、原発避難-横浜(時事通信 2017/1/20)