原発事故避難者へのいじめ、神奈川県内で少なくとも9件:集団訴訟弁護団まとめ

 神奈川県内に避難した東京電力福島第一原発事故避難者が国と東電に損害賠償を求め横浜地裁に提訴した集団訴訟に関連して、原告側弁護団が12月19日、原告世帯の小中学生少なくとも9人が避難を理由にしたいじめを受けたと明らかにした。

 この問題は12月15日にマスコミ報道されたが、改めて詳細が公表された形になる。

 東京電力福島第一原発事故の避難者らが国と東電を相手取り損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した集団訴訟で、原告側弁護団が原告の避難者世帯(小中高...

 2011年3月の事故時から現在までに、子どもが小中高校・高等専門学校に通学していた世帯は計29世帯あり、うち8世帯の子ども9人がいじめを受けていた。

 川崎市立中学校在学中に「福島県民はバカだ」などと暴言を受けたりたたかれるなどしたとして報道された、2016年度現在高校2年の男子生徒の事例も含まれている。

 川崎市立中学校で2012年~15年にかけて、東日本大震災と福島第一原発事故で福島県から避難してきた生徒が、原発事故を理由としていじめを受け...

 このほか、同級生や上級生から「福島へ帰れ」「絶対にいじめてやる」などの暴言を受けた事例や、丸めた紙をぶつけられた事例もあったという。横浜市などで少なくとも2人の児童が不登校になっていることも、あわせて発表された。

 原発事故避難を理由とした、もしくは避難との因果関係が疑われるいじめは、相次いで報道されている。ここまで事例がいくつも続くと「たまたまいじめの対象になったのが避難者だった」という偶然ではなく、大きな社会的な視点では、社会的な風潮との何かしらの関連性も視野に入れることもあわせて検討しなければならない。

 もっとも、避難者だからかどうかという理由にかかわりなく、いじめ自体が極めて深刻な人権侵害という観点も同時に持つ必要があるし、その観点を忘れてはいけない。一つ一つの事例について、個別にていねいに対応していく必要がある。

(参考)
◎9人がいじめ経験=福島から避難の子供—神奈川(時事通信 2016/12/19)
◎原発事故で神奈川に避難 子ども9人がいじめ受ける(NHKニュース 2016/12/19)

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