岐阜県立高校バスケットボール部「指導死」事件:和解へ

 岐阜県立海津明誠高校1年だった男子生徒が2013年に自殺したのは、所属していたバスケットボール部のコーチからの暴言が原因だったとして遺族が訴えていた訴訟に関連して、岐阜県は2018年2月までに遺族側と和解の方針を固めた。

 2月下旬の岐阜県議会に関連議案を提出し、可決・承認を経て和解が正式に成立する見通しとなる。

 コーチは2013年4月より、部活指導と称して複数の生徒に対して、「クズ1年」「お前なんか必要ない」などの暴言を日常的に繰り返していた。自殺した生徒に対しても「使えない」「もう辞めてもらったらいいよ」などと暴言を吐いた。

 生徒は2013年6月頃より「部活をやめたい」などと漏らし、練習に参加できなくなったのち、2013年8月26日に自殺した。

 生徒の自殺後、遺族の要望を受けて岐阜県教委が調査したところ、コーチの不適切行為が確認されたという。

 遺族は、自殺は暴言が原因だとして、約500万円の損害賠償を求めて提訴していた。コーチの発言について、部活動の練習の程度を超える精神的負荷を与えた、人格や尊厳を違法に傷つけたと主張した。

 岐阜県は、暴言と自殺との因果関係を認めずに争う方針を示していたが、裁判所からは2018年1月に和解勧告が出されていた。和解案では、県が部活動の不適切指導に着眼した調査を十分おこなっていなかったとして、そのことを謝罪するなどの内容が含まれている。

 コーチによる人格否定の暴言など、決して正当な指導ではない。人格否定、人権侵害行為である。このような行為を「指導」と強弁させるようなことはあってはならない。

(参考)
◎部活の不適切指導で自殺、県と生徒両親和解へ 岐阜(産経新聞 2018/2/2)