「妊娠中の代替教員確保されず体調悪化・死産」で提訴:広島県

 広島県北広島町立学校に勤務する女性教諭が、「妊娠中に医師から安静を指示されたにもかかわらず、代替教員の確保などはされず、ダンスや水泳などの授業を担当させられて体調が悪化して死産した」などとして、町を相手取り約330万円の損害賠償を求める訴訟を起こしていたことが報じられた。

 提訴は2017年11月26日付。教諭は2017年6月に妊娠が判明し、医師からは「流産の恐れがあるから安静にするように」と指示された。また2017年7月には子宮に血腫が判明し、医師からは休暇を取るよう指示された。

 教諭は状況を管理職に報告し、勤務上の配慮を求めた。しかし学校側からは代替教員の確保などの対応はされず、通常通りにダンスや水泳などの体育の授業を担当することになった。

 教諭は体調が悪化して入院し、8月に死産したという。

 報道で指摘されているような内容が事実だとすれば、とんでもないことではないか。

 またこれは同時に、当該教諭個人や管理職の個別の問題にはとどまらず、日本の学校教育をめぐる教員の働き方の問題が、極端な形で現れたようにも感じる。

 産休に限らず、病気・事故などに直面した教員が出た際、代替教員が確保できないという話はよく聞く。教員が長時間過密労働を強いられたり、また「公務員の人件費は無駄」という発想や「将来的に生徒が減少傾向にある」という口実で正規教員の採用を極力抑えて非正規雇用を増やす方向性でまかなっていることなどが複合し、代替教員などを確保できない状況にもつながっている。そこの根本的な部分にも目を向けていく必要があるのではないかとも感じる。

(参考)
◎妊娠中の過重労働 学校側対応なく死産 広島の教員が提訴(毎日新聞 2018/2/6)