教科書採択方式改善求める陳情を採択:大阪市会委員会

 大阪市会教育こども委員会は12月7日、大阪市の教科書採択制度について改善を求める陳情書2件ほかの審査をおこなった。

 教科書採択問題については、いずれも『子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会』から、以下の2件が出された。

陳情第114号 大阪市の教科書採択方式の3点の改善に関する陳情書
[陳情項目]
1.教科書採択に関する倫理規定を策定してください。
2.採択地区を現在の1区から複数区へと変更してください。
3.市民の教科書採択会議の傍聴を最大限保障するようしてください。

陳情第115号 大阪市の教科書採択方式の2点の改善に関する陳情書
[陳情項目]
1.市民アンケートの集約において特定の教科書の数値化はやめ、市民の多様な意見内容がわかるような集計方法にあらためてください。
2.採択過程には校長をはじめとする学校現場の意見がわかるように、学校意見は少なくとも各教科書の長所と短所が明確にされるような形式にしてください。

 うち、陳情114号については、自民・公明・共産の各会派の賛成で採択された。維新は「継続審査」を主張した。陳情115号については共産のみが採択に賛成したものの、他の会派は継続審査を主張し、継続審査となった。

 この問題は、大阪市の2015年度中学校教科書採択において、採択当日の傍聴者締め出しがあり、さらには育鵬社教科書を採択させるために「フジ住宅」が組織的活動をおこない、教科書展示会での来場者アンケートを同一内容で多数投函していたなどが、一連の経過として指摘されている。

 また従来は市内を8ブロックに分けた採択地区から全市1区に統合したことについては、育鵬社などの教科書を採択しやすくするための策動だとも指摘されている。

 維新は、陳情書に関する質疑は一切しなかった。自民・公明・共産の各会派が質疑をおこなった。

 倫理規定の策定や、採択地区の変更といった内容について質疑され、「どの地域も一律に同じ教科書を使うのは、地域や学校の実態から離れてしまうと危惧する」などの意見が出された。大阪市教委は「外部監査チームの調査結果を踏まえて対応する」と述べるにとどまった。

 教科書採択に関する倫理規定や、採択地区の複数区への変更などの陳情が採択されたことは、大阪市教委としても重く受け止める必要がある。

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