「指導死」に関係した教師のその後:福井新聞がインタビュー

 福井新聞2018年1月28日付に『叱責の翌日に生徒が自殺…教師たちのその後 「指導死」はどうすれば防げるか』が掲載された。

 2002年3月に兵庫県立高校で起きた「指導死」事件。喫煙があったとして校長・教頭・担任・学年主任・生徒指導部長の教職員5人で男子生徒への指導をおこなったが、その生徒は翌日未明に自殺した。

 記事では、直前の指導に関係していた生徒指導部長の教諭と担任教諭が実名・顔写真入りで登場し、当時の心境とその後の生徒指導での対応の変化について話している。

 指導の際、内規に沿って通常通りにおこない、他の生徒と同様に対応したと認識していたという。指導の際に保護者に付き添われている生徒の姿を見ても、「命を絶つほど思い詰めているとは想像できなかった」としていた。

 しかし生徒の自殺後、保護者から「無期謹慎を申し渡された子どもがどんな気持ちでいたか分かりますか」「責めるだけの厳罰ではなく、思いやりのある指導であってほしい」という訴えを聞き、自分たちの指導は一方的だったと認識が変わった。

 その後、「駄目なことは駄目と伝えるべきだが、子どもは失敗しながら成長する。やり直す機会を与えることが大切。指導で無用な不安を与えてはならない」という立場から、指導の内規について、指導の際に生徒に不要な圧力を与えないようにする方向での改正を図った。

 またその後転任した学校でも、生徒の内面に寄り添った指導方法を常に考え続けているという。

 生徒指導によって生徒を追い詰めるような対応をとってはならないのは言うまでもない。自殺・「指導死」にまでは至らなくても、追い詰められて心身的に傷つけられるケースも多々ある。

 ダメなことをダメと伝えるのはそうではあるとしても、無用な不安を与えないようなする指導方法を、常に研究していかなければならない。これは当該の個別事件に関係した教員だけではなく、全国すべての教育現場で常に検討されていくべき課題だといえる。