新潟県立高校「指導死」事件:報告書めぐる遺族と県教委の溝

 新潟県立高田高校で2012年に発生した生徒自殺事件は、教諭の指導が背後にある「指導死」案件とされている。この事件の扱いをめぐって、遺族と新潟県教育委員会の間で溝ができていると報じられている。

 新潟日報2018年1月29日付『自殺の「主因」巡り溝埋まらず 高田高校生徒自殺問題』が報じている。

 この事件は2012年7月、同校3年の男子生徒が自殺した事件である。生徒は自殺直前、所属する部活動に関して批判的とも受け取れる内容をブログに書き込み、状況を把握した顧問教員から当該記事を削除するよう指導を受けていた。

 事件を調査した第三者委員会は2016年7月、「一連の生徒指導が最大の要因であったことは否定できない」とする報告書を出した。その一方で報告書では、「常軌を逸した過酷なものであったかといえば、必ずしもそうとは言えない」とも言及した。

 新潟県教委は、第三者委員会の報告書を全面的に受け入れるとした。しかし、生徒の自殺に対する責任を明確にするよう求めた遺族に対して、「教員の生徒指導が要因の一つであることを否定するものではないが、主因であるとは考えていない」「自殺には複数の要因が関係している。主因は特定できない」とする見解を示した。

 新潟県教委の見解に対して、遺族側は「報告書を歪曲している」と不満を示しているという。

 「報告書の内容を受け入れる」としながらも、生徒の自殺原因について、「生徒指導が最大の要因である」という報告書での指摘を、「要因のひとつにすぎず、主因ではない。主因は特定できない」扱いするでは、意味が異なってくる。遺族側が「歪曲」と受け取るのも必然的ではないかと感じる。