東京学芸大学附属高校でいじめ、関係者が会見

 東京学芸大学は11月29日、同大学附属高校(東京都世田谷区)で2015年5月から9月にかけて、男子生徒1人が同学年の複数の生徒からいじめを受けて骨折するなどのケガを負うなどしていたと発表した。

 大学側は同日付で、いじめへの対応が遅れたとして関係者の処分を発表した。当時の校長や副学長ら4人を戒告処分にし、現時点では退職している元教職員1人を戒告処分相当と認定した。また当時の担任教諭など6人を訓告や厳重注意に、別の退職教職員1人を厳重注意相当とした。学長は給与10分の1を3ヶ月間自主返納するとした。

 発表によると、男子生徒は2015年6月、体育祭の練習中に故意に押し倒されて手首を骨折するケガをした。その約3週間後には、別の生徒から投げ飛ばされて脳しんとうを起こした。同じ部活に所属している生徒からセミの幼虫をなめさせられるなどの行為もあったという。

 被害生徒は2015年9月にいじめを訴えた。高校側は2015年9月に聴き取りをおこない、加害生徒を自宅学習措置にするなどした。しかしいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」としての文部科学省への報告は、約半年後の2016年3月になったという。

 2016年度に入って第三者調査委員会を立ち上げ、2016年8月に調査結果がまとまった。調査報告書では「重大事態の判断は、いじめの申告があった昨年9月時点でなされるべきだった」など対応の遅れを指摘した。

 いじめの内容そのものも、きわめて悪質なものである。しかもいじめが起きたのは、学校教育の実践的な研究の場としての性格も併せ持つ教員養成大学の附属学校である。そのような学校でもいじめへの対応が遅れたのは、より深刻な状況といえるのではないか。

(参考)
◎学芸大付属高でいじめ、生徒骨折 当時の校長ら5人処分(朝日新聞 2016/11/29)
◎学芸大付属高 「いじめ認識甘く、対応遅れた」学長釈明(毎日新聞 2016/11/29)
◎学芸大附属高でいじめ 不適切対応で当時の校長ら懲戒処分(NHKニュース 2016/11/29)