高校次期学習指導要領、歴史で「偏向」避ける規定を検討:文科省

 高校の次期学習指導要領の改訂に際して、文部科学省が地理歴史科で、内容の取り扱いについて、一面的で偏った指導内容とならないよう求める文言を新たに記入することを検討していると報じられている。

 『産経新聞』2018年1月28日付『高校次期指導要領、歴史偏向是正へ新規定 「従軍慰安婦」…一面的授業に歯止め 文科省検討』。もっとも産経新聞での教育に関する内容は、産経流の一方的な解釈のバイアスがかかっているので、注意して読まなければならない。

 産経新聞では過去の「従軍慰安婦」などの指導が「偏向している」と論難した上で、「偏向授業に歯止めがかかる可能性がある」「近現代分野で偏向的な書きぶりが問題視されてきた高校歴史教科書の改善に向けた一歩にもなる」と評価している。

 産経新聞が評価しているということはすなわち、今回の文部科学省の方向性もやはり、「偏向」「偏った」などとして騒ぎ立てることで、史実よりもイデオロギーの刷り込みを優先する歴史修正主義的な立場をねじ込もうとするという手口であることが読み取れることになる。

 教育内容などの問題に関しては、社会科などで有力学説・見解が複数ある問題については、教科書では政府見解に沿って記述するよう求める方向性が強まるなどしている。背景には、日本会議などの極右思想の影響を受けた政治家の意向なども働いていると思われる。

 また通常の教育実践に対しても、極右政治家や産経新聞などの意に沿わなければ「偏向」などとしてつるし上げるような事例も、いくつも発生している。

 安倍内閣になってから、そういった教育内容への介入・干渉の風潮が、従来よりも強まっている傾向があると見受けられる。学習指導要領の改訂についても、そういう方向性が反映されているといえるのではないか。