生徒転落死事故、再調査を要請:兵庫・三木市

 兵庫県三木市立緑が丘中学校1年だった男子生徒が2014年1月、体育の持久走の直後に校舎から転落死した事故で、市の第三者委員会が「インフルエンザ脳症などで異常行動を起こした」と結論づけたのは不当だとして、生徒の母親らが11月28日に三木市役所を訪問し、再調査を要請した。

 遺族側は「病院搬送直後の診断の状況や血液のデータなどから、熱中症で意識障害を起こしたとみられる」「持久走の直後から異常な言動をしていたのに教員らが放置した。学校の責任が究明されていない」と主張している。

 事故は2014年1月9日午前10時50分頃に発生した。生徒は4階の教室の窓から転落したとみられ、校庭で倒れているところを発見され、病院に運ばれたが死亡した。事故当時は3時限目の授業中だった。当時生徒のクラスは音楽の授業中で、同級生らは音楽室に移動していたため無人だった。

 生徒は直前の2時限目の体育の授業で持久走を走っていた。生徒がふらついている様子に異変を感じた体育担当の教員は、保健室で手当を受けるよう生徒に促したという。しかし生徒は自分の教室に戻り、転落したとみられる。

 生徒は体型を理由に同級生からからかわれたこともあったといい、当初はいじめによる自殺の可能性も考えて調査がおこなわれた。

 第三者調査委員会が調査をおこなったところ、「保健室に行くよう指示されたあと、保健室とは反対方向に向かっていった」「体育の授業終了後の休み時間、上級生がこの生徒と校内ですれ違った際、生徒の体操服が泥だらけになっていることを不審に思って声をかけた。生徒は『いつの間にかこうなっていた』と話した」「教室に戻った際、生徒は上履きを履かず、靴下のままの姿で小刻みに震えていた」など、事故直前に生徒が異常行動をとっていたことを目撃したという証言が複数あった。第三者委員会は、司法解剖の結果や事故直前の生徒の行動から、インフルエンザ脳症にかかっていた可能性が高いと判断した。

 一方で保護者側は、「搬送先の医師が、熱中症などによる意識障害の可能性に言及していたにもかかわらず、第三者委員会で検討された形跡はない」「同級生らの証言が、第三者委員会の報告書と食い違う点がある」などと指摘した。

 医学的な見地については当ブログでの判断の域を超えているが、少なくとも、熱中症は真冬でも起こりうるということである。学校側の対応も含めて、再検証が求められる案件ではないだろうか。

(参考)
◎三木の中学生転落死 遺族が再調査要請、署名提出(神戸新聞 2016/11/28)
◎中学生転落死で再調査を要請(NHKニュース 2016/11/28)

スポンサードリンク