「総合こども館」計画中止を決定:大阪府阪南市

 大阪府阪南市は11月24日の市議会特別委員会で、市立幼稚園と保育所計7ヶ所を全市1ヶ所の認定こども園に統合・集約する「総合こども館」計画の中止を決定したと報告した。

 この問題では、市立幼稚園や保育所の老朽化を理由にして、「総合こども館」を建設して既存の幼稚園・保育所を1ヶ所に統合するとした。その一方で、600人規模という他に例をあまりみないような超巨大規模、国道沿いに面していることなどで、「児童に目が届きにくくなり、事故のリスクが高まるのでは」「地震や火災などの際の避難誘導が適切にできるのか」「一度インフルエンザなどの感染症などが発生すれば、通常以上に被害が広がるリスクがある」「送迎に時間がかかり、園児の体力面の不安や、保護者の送迎面での負担が高まる」「送迎の車で道路が渋滞する恐れ」など不安視する意見が出され、反対運動が起きた。

 「総合こども館」計画は2016年10月の阪南市長選挙の大きな争点ともなり、計画を推進していた現職は落選し、計画白紙撤回を掲げた新人の水野謙二氏が初当選した。

 「総合こども館」事業の廃止は、11月14日付で決定した。この事業をめぐっては国から6億円の補助金が下りているが、取り下げや用途変更などを国の担当部署と協議する予定にしている。

 既存の幼稚園・保育所については、施設の耐震性などを検討した上で、存続や統合などの方向性を検討するとしている。

 「総合子ども館」計画の撤回方針が決まったことは、一つの見識といえるだろう。一方で既存の幼稚園・保育所の将来像については現時点では白紙となっている。

 水野氏は「総合子ども館」計画中止を掲げた一方、公共施設の統廃合・民営化などを強力に推進する大阪維新の会から推薦を受けているという不安要素もある。幼稚園や保育所については、大阪市などでおこなわれているような強引な廃止・統廃合先にありきではなく、個別の施設ごとに調査の上、住民の意見をていねいに集約しながら方向性を出してほしいと願うものである。

(参考)
◎阪南市「総合こども館」事業廃止(関西テレビ 2016/11/24)

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