特別支援学校スクールバスで生徒の体触る:元添乗員逮捕

 東京都立特別支援学校のスクールバス内で生徒の体を触るなどのわいせつ行為を繰り返したとして、警視庁が4月30日までに、山上厚・元スクールバス添乗員(73)=2009年3月に依願退職=を準強制わいせつ容疑で逮捕していたことがわかりました。

 報道によると、容疑者は「知的障害者ならわいせつな行為をしても周りに言わないと思った」などとしているということです。
 この特別支援学校のスクールバスは東都観光バス(本社・東京都豊島区)に民間委託し、容疑者はバス会社の社員だったということです。
 バスの運転手が2008年5月頃、容疑者の行為に気付き、バス会社の上司に相談しました。しかし会社側は対応するどころか、逆に運転手に対して「ここにいられなくなってもいいのか」などと脅しまがいの発言をおこない、事件をもみ消そうとしたということです。
 運転手がバス車内に隠しカメラを付けたところ、犯行の映像が映ったということです。証拠映像を沿えて警察に告発したことで、容疑者の逮捕に至りました。
 わいせつ行為でも殴る蹴るなどの暴力でも同じですが、学校など安全であるはずの場所で、本来なら守るべき立場にある大人によって、子どもが虐待の被害に遭うという、こういう事件は卑劣極まりない。今回の事件は学校職員に準じる立場を悪用しておこなった行為であり、決して許すことのできない行為です。
 「子どもだから・知的障害者だから、被害を訴えられない。もしくは抵抗できない」と悪知恵を働かせ、行為を繰り返すという手口も卑劣極まりない。こういう輩は疑惑が浮かび上がっても嘘を突き通し、また逆に被害申告を「嘘つき」呼ばわりすることも常套手段です。また周囲も事件もみ消しや被害者攻撃に加担することも珍しくありません。
 似たような事件として、千葉県浦安市立小学校での知的障害児虐待事件(参考1)(参考2)(参考3)を思い出しました。この事件では加害者やその周辺から、被害者やその関係者などへの悪質な嫌がらせが執拗に繰り返されているらしい。浦安の事件では加害者の関係者と思われる者から、単に事件報道の感想を書いただけに過ぎない当サイトへの嫌がらせ(別の特設サイトの形で詳細を記しています)までありました。
 今回も残念なことですが、被害に気付いて助けようとした運転手が、会社側から逆に攻撃された形になっています。今回の隠しカメラは非常手段だとはいえども、運転手の行為は正当なものだといえます。
 しかし運転手の相談にきちんと対応していれば、被害が長期化することもありませんでした。一番悪いのは行為におよんだ容疑者であることはいうまでもありませんが、バス会社および担当の上司の責任も問われなければなりません。また被害に気付いて訴えた運転手が職務上の不利益を受けるようなことは、絶対にあってはなりません。