図書館の本へ汚破損被害、年間2千冊廃棄:大阪市立中央図書館

 大阪市立中央図書館では4月25日より、本を壊さないよう呼びかけるマナーブックの配布を始めました。

 切り抜きや書き込みなどの被害が年々目立つようになったことを受けての措置だということです。雑誌から人気モデルの写真が切り抜かれていたり、料理本のレシピや旅行本の特集など実用書のページが切り取られるなどの被害が目立つということです。

 大阪市立中央図書館では貸し出し記録は返却の際に消去していることや、返却担当係が返却の際に汚破損をチェックすることが実質的に不可能だということから、犯人追跡も事実上不可能だということです。

 『asahi.com』2009年4月26日付『本、切らんといて 大阪市立中央図書館、年間2千冊廃棄』によると、以下の被害が紹介されています。

◆被害の具体例◆
・教職員採用試験問題集。答えがすべてボールペンで書き込まれ、使い物にならなくなった
・ペットのしつけ本。貸し出し中にペットの犬が表紙をかみ、やぶいた
・非常識な行為を列挙した本。赤と黒のペンで線が引かれ、貸し出しできなくなった
・新聞の縮刷版。真珠湾攻撃を伝える1941年12月9日付朝刊が館内で破られた。1冊約8万2千円で買い替えは困難

 このような問題は大阪市立図書館だけではなく、全国的に発生しているようです。
 図書館利用者としての個人的な印象でも、図書館で借りた本に傍線などの書き込みがされているという事例はもはや珍しくないと言っても過言ではないと感じています。しかし、図書館の本は公共の財産です。切り抜きや傍線・書き込みなどでの意図的な汚破損は許されるものではありません。

 「本を切ったらダメと当たり前のことを言わなければならないほどマナーは落ちている。情けないが、他人に迷惑をかけていると教えることも社会教育の場の図書館の役割と考えている」(大阪市立中央図書館の担当者、『asahi.com』2009/4/26『本、切らんといて 大阪市立中央図書館、年間2千冊廃棄』)と発言せざるを得ない状況になっている社会は、一体どうなっているのでしょうか。

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