大阪市教委「中3統一テスト」の結果概要を公表

 大阪市教育委員会は12月21日、市立中学校3年の全生徒を対象に実施した「大阪市中学校3年生統一テスト」の結果概要を公表した。

 このテストは、英語・数学・国語・理科・社会の5教科を対象に、10月に実施されたものである。市立中学校130校、16715人が受験した。

 大阪市では維新政治のもと、公立高校入試改悪の一環として、市内の中学校3年の生徒に「統一テスト」を受験させ、テストの成績を調査書の評定(いわゆる内申点)に反映させるとしている。

 大阪府の公立高校入試では、調査書の評定(内申点)が絶対評価に移行した。これに伴い、学校や評価者の教師によって評定の付け方の基準にブレがあってはいけないという口実で、大阪府全域でも府の統一学力テスト「チャレンジテスト」を導入し、教師が評定をつける範囲を指定することになった。

 大阪市では、府のテストに加えて、市としても独自に統一学力テストを実施して評定をつける基準とし、二重の負担となっている。

 公表された大阪市統一テストの結果概要を見ると、各教科ごとの平均点や得点分布、各教科内の分野ごとの平均正答率を載せただけの、薄っぺらい分析となっている。もっとも、調査書の評定に使うことが目的だから、生徒の学力傾向の分析は二の次でもいいのだろうという解釈もできないこともない。

 このようなテストは、目的も中途半端である。実質的には高校入試のプレテストが続くような形になることで高校入試競争の長期化・激化が生じる。このことによって生徒の負担増となる。そして、成績評定の事務の煩雑化やテスト出題範囲に合わせて授業進度が縛られるなどの教職員の負担増も生じる。さらには、学校平均点などの公表によって、テストの平均点を「学力のすべて・学校の“格”」と短絡的に矮小化された意味での学力競争が生じることや、そういった狭い意味での平均点競争が学校選択制にも結びつけられることなども考えられる。これでは弊害が上回るだけで、ろくなものではないのではないか。