18歳選挙権で警察が高校に聴き取り:弁護士団体が抗議声明

 横浜市青葉区内の神奈川県立高校3校に対して、神奈川県警青葉署が「2016年7月に実施された参院選で、この地域では18歳の投票率が他地域と比較して高かった。特別なことをしたか」などと問い合わせをおこない、教員らが不安視している問題。この問題は神奈川県議が神奈川県警や県教育委員会への調査をおこない、2016年8月には共同通信からも記事として配信された。

18歳投票率高かった地域で警察が学校に電話で聴き取り、「越権行為」批判:神奈川県
 横浜市青葉区で、18歳選挙権が初導入された2016年7月の参議院選挙で、18歳の投票率が周辺より高いとして、警察が区内の神奈川県立高校に事...

 『朝日新聞』(ウェブ版)2016年9月12日配信記事『なぜ高投票率、神奈川県警が3高校に聞き取り 参院選』が、この問題の続報的な内容についてまとめている。

 警察の聴き取りについては、署長が指示し、署員が学校に電話をかけたという。朝日新聞の記事には明記されていないが、8月に報道された情報では、担当は生活安全課の防犯係だということ。また神奈川県警本部は8月の時点では「署の判断」とコメントしていた。

 聴きとった理由については「管内の一つのトピック。警察権の濫用には当たらないと考える」としているという。また神奈川県教育委員会も「一般的な情報収集と考えている」として、特に問題視しない意向を示している。この点は8月時点と同じ回答となっている。

 一方で弁護士有志でつくる団体・自由法曹団神奈川支部は9月9日付で、神奈川県警の行為について「教育内容への不当な干渉」「警察権の濫用」などと批判する声明を発表した。

 18歳の投票率が高かったことについて、事件を取り締まる立場の警察、しかも防犯の担当が電話をかけてくるとなると、現場の教員にとっては「自分たちの教育実践に対して、選挙違反などのあらぬ疑いがかけられているのではないか」と驚いたり不安視することになり、主権者教育の話題を扱うことそのものに対して萎縮することにもつながりかねない。

 これは一般的な情報収集とはいえない。教員にとっては、警察の権力・看板がバックにあると感じて不安視するのも当然ではないだろうか。適切な改善策が求められるといえる。

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