「保育園の騒音」訴訟:最高裁で上告棄却、原告敗訴確定

 神戸市東灘区の男性が「近隣の保育園の園児の声がうるさい」として保育園を運営する社会福祉法人を相手取り、防音設備の増設と約100万円の損害賠償を求めて訴えた訴訟で、最高裁は12月19日付で男性側の上告を棄却した。原告敗訴の判決が確定した。

 保育園は2006年、東灘区に開園した。保育園側は約3メートルの防音壁を建てるなどしたが、保育園敷地から10メートル離れた場所に住む男性が、園児の声や音楽・スピーカーの音などで平穏な生活が送れなくなったとして訴えていた。

 原告は園ができる前からこの地に住み、ほぼ一日中自宅で生活しているという。

 2017年2月の一審神戸地裁判決では、保育園周辺での騒音測定の結果、園児が外で遊ぶ時間帯は環境省が定める騒音基準を上回ったものの、昼間の時間帯の平均では騒音基準を下回ったなどとして、請求を棄却した。

 また2017年7月の二審大阪高裁判決では、「不愉快と感じる人もいれば、健全な発育を感じてほほえましいと言う人もいる」と指摘し、公共性が高い保育園などの施設の騒音は反社会性が低いとして、一審判決を支持して原告側請求を棄却した。

 保育園の騒音問題は、各地で問題になっているとも聞く。今回の訴訟の顛末は、保育園の騒音問題に対して一定の方向性を示すものとなり得るのではないか。

(参考)
◎園児が遊ぶ声「うるさい」 訴えた男性、敗訴確定(朝日新聞 2017/12/21)
◎保育園「騒音」賠償請求、近隣住民の敗訴確定(産経新聞 2017/12/21)