車いす生徒の中学校就学問題:当面は養護学校在籍へ

 奈良県下市町立小学校を2009年春に卒業した車いすの女子生徒と保護者が地元中学校への進学を希望したものの、バリアフリーなどでの体制不備を理由に町教委から養護学校進学を勧められている問題で、生徒は当面は養護学校に在籍することになったが通学はしないということです。

 4月8日に中学校の入学式がおこなわれました。しかし下市町教育委員会は前日の7日、「やはり中学校への就学は困難」と通知したということです。

 4月10日には養護学校の入学式がおこなわれましたが、生徒は出席しませんでした。保護者は法的措置も含めて、中学校入学への対応を検討しているということです。また奈良県教育委員会は学習機会確保のため、自宅への教員派遣も検討しています。

 この問題では生徒側の主張にも町教委側の主張にも、それぞれ一定の根拠があります。

 一般論的な観点からは「必要な生徒には養護学校で学ばせた方がより充実した教育ができる」といえます。おそらくその観点から町教委も養護学校への就学をすすめたのだとみられます。一方で、生徒の希望も可能な限り尊重していくことも重要になってきます。

 今後どのような形で決着するのかは不透明ですが、どのような結論になるにせよ、生徒の学習という側面からは一日でも早い解決を願います。

(参考)

  • 下市の中学入学問題:当面、養護学校に在籍 女子生徒、通学はせず /奈良(毎日新聞・奈良版 2009/4/10)
  • 下市の中学入学問題:保護者、法的措置へ 入学式、女生徒は自宅で過ごす /奈良(毎日新聞・奈良版 2009/4/9)