七生養護学校性教育訴訟:毎日新聞社説を読む

 毎日新聞2009年3月18日付社説では、『「不当な支配」判決 教委の存在意義が問われた』が掲載されています。


 東京都立七生養護学校(現・七生特別支援学校)の性教育訴訟について論じた上で、教育委員会の役割についても触れています。
 毎日新聞社説では、性教育の問題について以下のように論じています。

 性教育は歴史が比較的浅く、授業手法は試行錯誤の上に工夫されてきた。知的障害を持つ子供たちが学ぶこの学校では、子供たちが性犯罪の被害者にも加害者にもならないためにもわかりやすい授業を目指し、教員らが教材、指導法を模索してきたという。
 必要なのは学校や教員たちの体験や情報を共有し、各現場で実践を重ねることだ。そして性教育に限らず、現場に一方的な横やりを入れさせず、教員の研修機会を充実させるなど、教委が果たすべき役割は多い。
 もちろん授業を見たり批判したりしてはならないというのではない。より適した改善や向上を目指す自由で建設的な批判や討議、意見交換は活発に行われるべきだ。

 毎日新聞の主張は、かねてから当サイトが指摘してきた内容とも一致するものです。性教育に関しては、七生養護学校事件で被告となった都議のように「触れること自体が気に入らない」かのように、政治的圧力をかけて高圧的につぶすとしか受け取れない態度をとる勢力もいます。そういう態度は、性教育を発展させる立場からの建設的批判とは言えず、ただの妨害としか受け取れないのは言うまでもないでしょう。
 毎日新聞ではさらに、「判決が指摘したように、都議の言動は教員を萎縮(いしゅく)させる高圧的な非難といわざるを得ない。そして傍観的態度をとった都教委の責任の重大さを考えなければならない」などと指摘し、教育委員会のあり方についても論じています。教育の自主性の観点から、教育委員会の役割についても今一度再確認していく必要もあるでしょう。