幼稚園のプールにEM菌投入、ネットメディアで批判:佐賀・武雄市

 佐賀県武雄市の市立北方幼稚園でのプール開きの際、「プールの水をきれいにする」として科学的には根拠がない「EM菌」を投入したとして、インターネットメディア上で問題視されている。

 同幼稚園のブログでは、2016年6月3日付で以下のような内容が記載されていた。

今日3日、プール開きをしました。みんな事故なく、楽しく水遊びができますように。北方町婦人会の皆様が届けてくださったEM液も投入して、さらにきれいな水になりますようにいいお天気に恵まれて、楽しい水遊びができました慣れてきたら、少しずつ水の量を増やしていきます。

 「EM」とはEffective Microorganisms(有用微生物群)の略称で、複数の細菌や酵母などを混ぜあわせた総称だという。特定の種の微生物を指すものではないが、通称として「EM菌」とも呼ばれるという。1994年にEMの概念が発表され、推進者によると農業の土壌改良などに応用するとした。さらにEMは河川等の水質浄化などにも話が広がっていった。一方でEMの水中への投入によって、投入された微生物によって生態系が変化したり、微生物死骸などが汚泥として沈殿することなどでむしろ水質悪化につながるという指摘などもある。

 さらにはEMによる放射能除去や医療効果を主張するものまで現れている。それに対して「科学的な根拠は一切ない」と反論がなされ、疑似科学として無視できないレベルになっている。

 水に優しい言葉をかけた時と汚い言葉をかけた時で結晶の様子が変化すると主張する「水からの伝言」、薬効の期待できない物質を患者に与える「ホメオパシー」や、後世の創作を江戸時代のマナーかのように偽った「江戸しぐさ」などと同じようなレベルになっている。

 このような疑似科学を教育の場に持ち込むこと自体、極めて問題ではないか。

(参考)
武雄市の幼稚園がプールにEM菌投入 専門家は「まったくの迷信」(Buzz feed 2016/8/8)
武雄市の幼稚園がニセ科学”EM菌”をプールに投入の是非(デイリーニュースオンライン 2016/8/9)

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