熊本県立高校LINEいじめ自殺、遺族が提訴

 熊本県立高校1年だった女子生徒が2013年、同級生からLINEに暴言を書き込まれるなどのいじめを受けて自殺した問題で、生徒の保護者らがLINEに書き込んだ生徒や熊本県を相手取り、慰謝料など総額数千万円の損害賠償を求める訴えを熊本地裁に起こしていたことが明らかになった。

 弁護団が8月1日に会見して明らかにした。提訴は2016年7月17日付。

 この生徒は熊本市内の熊本県立高校に2013年に入学し、県内の遠方在住だったために生徒寮に入寮した。しかし同じ寮の同級生から、寮の仕事を一方的に押し付けられる・私物を隠されたり落書きされる・身体的特徴をからかわれるなどのいじめを受けた。

 また同級生は、LINEで「レスキュー隊呼んどけよ」などと危害を加えることをほのめかすような脅しを書き込んだ。生徒は夏休み中の2013年8月、帰省中の自宅で自殺した。

女子生徒自殺、背景にLINEでのいじめか:熊本
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 生徒は学校側にいじめ被害を訴えたものの、学校側は生徒同士で話し合わせるなどしただけで、事態の見守りなどの対応はしなかったという。学校は2016年2月に調査報告書をまとめたものの、いじめ行為5件は認定しながらも自殺との因果関係は否定した。生徒の家族が調査結果に不服を申し立て、第三者委員会での調査が進行中である。

熊本県立高校生徒自殺、いじめと自殺との因果関係認めず
 熊本県立高校1年だった女子生徒が2013年8月に自殺し、背景にいじめがあったことが指摘された問題で、学校が設置した調査委員会は2月26日、...

 生徒の母親は弁護団を通じて「加害生徒や学校は正しい事実関係に向きあい、再発防止に努めてほしい」とするコメントを発表した。加害者や学校側が事実関係に向き合うことが、重大な結果を招いたいじめ事件への反省や、同種事件の再発防止のためにも重要である。

 裁判の進行という意味でも、また裁判とは別個に進んでいる第三者委員会の調査でも、適切な対応がされることを望むものである。

(参考)
◎LINEいじめ、熊本県と同級生を提訴 自殺生徒遺族ら(朝日新聞 2016/8/1)
◎ 熊本・女子高生自殺 「LINEいじめが原因」県など提訴(毎日新聞 2016/8/1)