公立中学校教員の「部活動手当」増額方針へ:文部科学省

 文部科学省は7月27日、休日に部活動を指導した公立中学校教員に対する「部活動手当」を、2017年度より約2割増額する方針を固めた。4時間従事した場合は現行の3000円から3600円となる。国が3分の1・都道府県が3分の2を負担する。

 手当の増額自体は一見すると良いようにも見えるが、増額「だけ」を対処の軸にしているのは、方向性を誤っているように感じる。むしろ、手当増額だけに対応を矮小化することで、現状は解決せず、より好ましくない状況に陥る危険性も高い。

 年間ほぼ休みなしで部活動をおこなうことにともなって教員が休日をつぶされて部活動に従事させられることや、本来は専門の教科指導や生徒指導などに従事すべき教員が本来の担当分野だけでも手が回らない状況なのに専門外の部活動指導や引率を強いられていること、部活動顧問が事実上強制になっていることなど、好ましくない現状を解決することなしに単純に手当増額だけで解決しようとしているとも解釈できる。そのことによって、手当を増額すれば教職員の休日などを奪ってもいいかのように曲解されて、教職員の過重な負担を肯定したり、過剰負担をさらに強めるような形になってしまうのではないか。

 人員の適切な配置と業務の適切な整理によって、教科指導の準備研究の時間や生徒と向き合う時間などを確保することなど教員が本来の教育指導に専念できるようにすること、部活動顧問を強制するような風潮を撤回することなど、もっと先にやるべきことがあるのではないか。

(参考)
◎中学教員の「部活動手当」2割増 来年度から文科省方針(共同通信 2016/7/28)

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