仙台いじめ自殺:公園に置かれた生徒悼む供物、学校献花台への自主移動求める

 仙台市泉区の仙台市立館中学校で2014年に発生したいじめ自殺事件に関連して、学校そばの公園に生徒を悼む花や供物が自然発生的に置かれ、地元自治会が撤去を求めている問題で、公園を管理する泉区の区長が7月21日の仙台市議会市民教育委員会で、強制撤去はしない方針という議会答弁をおこなった。

 この事件に関しては、事件が報じられた直後の2015年9月に自然発生的にテーブルで作った献花台が置かれた。仙台市では公園管理業務は区役所の管轄となっているが、泉区役所は当時、「許可なく公共スペースに設置された。都市公園法に違反している」として、自主的な撤去を求める看板を掲示した。

 仙台市立中学校1年の男子生徒が2014年秋にいじめを苦にして自殺したとされる問題で、生徒が通っていた中学校の近くの公園に誰かが献花台を設置...

 献花台は、顛末が新聞報道された直後、設置した人が片付けたとみられる形でなくなっていた。

 仙台市はその後、学校の校舎内と校門前の2ヶ所に生徒を悼む献花台を設置した。一方で公園にも引き続き、花や供物を供える人があとを絶たなかった。そのことに対して地元自治会が2016年6月、「夏祭りに公園を使う」として、7月30日実施の夏祭りの日までに原状回復することを求めて区役所に要請した。

 自治会側は「悼む場から学校などの対応への抗議の場へと意味合いが違ってきた」などと指摘したという。その一方で「学校の献花台はおざなりで入りにくい」などの声もあるという。

 区役所側は「経緯を考えると強制的に撤去できない」としたうえで、夏祭り前日までに花や供物を学校の献花台に自主的に移動するよう要請する立て看板を設置するなどの対応を取るとしている。

 公園管理という問題だけからみれば、形式的には違法になるのかもしれない。しかし市民がいじめ自殺事件を悼む気持ち、事件は風化していない・風化させてはいけないということなど、様々な問題がからみ合っての現状だと推察される。学校の献花台が十分ではないという指摘もされているという。単に自主撤去を求めるだけでなく、学校の献花台のあり方をもっと実態にあったものにすることや、いじめ自殺事件そのものへの真摯な対応など、考えていかなければいけないのではないだろうか。

(参考)
◎<仙台いじめ自殺>公園の献花 強制撤去せず(河北新報 2016/7/22)
◎<仙台いじめ自殺>公園献花撤去 町内会訴え(河北新報 2016/7/8)

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