下級生児童に飛び降り強要、加害児童の保護者に賠償命じる判決:東京地裁

 東京都江東区のマンションで2013年、当時小学校2年だった女子児童が、同じ小学校の上級生(当時小学校4年)の女子児童からマンションから飛び降りるよう強要されて大けがをした事件があった。この事件について、被害児童側が加害者の両親に約3000万円の損害賠償を求めた民事訴訟で、東京地裁は7月19日、両親が監督義務を怠ったとして、加害者の両親に約1000万円の損害賠償を命じる判決を下した。

 事件は2013年1月に起きた。被害児童は校門前でなわとびを振り回していたところを加害児童から問題視された上、加害児童は被害児童を9階建てマンションの屋上に連れ出し、屋上から飛び降りるよう脅された。被害児童はマンション屋上から転落してケガをした。事件前には被害児童と加害児童とは面識がなかった。

 加害児童は難聴があり、また両親は専門のクリニックに通って育て方の指導を受けていた。加害児童は事件後、広汎性発達障害と診断された。

 加害児童の両親側は「行動は予測できなかった」などと主張した。判決では、加害児童本人については年齢や障害を考慮して、責任能力はなかったとした。加害児童の両親については、子どもが問題行動を起こした際に注意するなどしてきたことを認めた一方で、児童の行動傾向を踏まえて専門家に相談するなどの対策を取らなかったと指摘し、被害児童側への賠償責任を認めた。

 事件の重大性を考慮すれば、判決は当然の方向ではないかと感じる。その一方で、個別の特殊な事案として片付けるのではなく、支援が必要とする児童に対しての対応という意味では、教訓を社会的に引き出して共有する必要があるといえる。

(参考)
◎小2に飛び降り強要、小4両親に1千万円賠償命令(朝日新聞 2016/7/19)
◎脅され飛び降り小2重傷…加害女児親に賠償命令(読売新聞 2016/7/19)
◎飛び降りを強要した小学生の親に賠償命じる判決(NHKニュース 2016/7/19)

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