18歳選挙権:18歳と19歳では投票率に大きな違い

 7月11日投開票の参院選に関して総務省が発表した抽出調査では、18歳の投票率が51.17%、19歳の投票率が39.66%と、約11ポイントの差となった。

 今回の参院選の告示以降に投開票の選挙から導入された18歳選挙権。国政選挙としては初となる。

 18歳では高校生も多く高校での主権者教育の取り組みも一定の功を奏したとみられている。高校に期日前投票所を設置した事例は、少なくとも11府県21高校にのぼる。

 一方で19歳については、大学進学などで転居して一人暮らしを始めた場合、転居先の自治体に3ヶ月以上在住していない場合や、実家に住民票を残している場合は、転居元(たいていは親元)で投票することになる。このことが投票率低下にもつながっているとみられる。

 進学等の場合は3月末や4月はじめに引っ越すことが圧倒的に多いので、住民票を移した場合はぎりぎり3ヶ月に足らず、転居元の自治体で投票することになる。また住民票を移していない場合は親元で投票することになる。滞在先自治体での不在者投票か、帰省しての期日前・当日投票になるが、不在者投票の制度を熟知していないなどの理由が投票率低下にも関連しているとみられるという。

 参議院議員の任期満了は7月末なので、よほどのことがないかぎり6月末から7月にかけて投票日が設定されることになる。法的には8月の投票日設定も可能ではあるが、8月はお盆にも重なるので設定しにくいこともあって、将来的にもおそらく7月投開票は大災害など緊急事態が発生しない限り変わらないと思われる。3年ごとに実施される参院選のたびに、新大学・短大・専門学校1年生や、高卒1年目で親元を離れて就職した新社会人の投票問題が浮上することになる。また他の選挙でも、住民票を親元に置いたまま下宿している学生の投票の問題も浮上する。

 高校での主権者教育の充実は、一部にそれを萎縮させようとする動きもあるもとで、全体としては好ましい傾向ではある。一方で、理念とともに実務的な手続きについてもある程度理解させるような、高校卒業後を見越した主権者教育も必要ではないか。

(参考)
◎18歳投票率、19歳より11ポイント上 高校での「主権者教育」に効果(東京新聞 2016/7/13)

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