自民党「学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施」?

 自民党が7月7日、ウェブサイト上で「学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施」とするアンケートフォームを開設し、政治的中立から逸脱しているとする例として『「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です』などと記載していたことがわかった。

 当該のページはその後7月8日頃に削除されたとみられ、現在は閲覧できなくなっている。しかしネット上では当該ページのスクリーンショットやアーカイブが撮られている。

 当該ページには以下のような記載があった。

党文部科学部会では学校教育における政治的中立性の徹底的な確保等を求める提言を取りまとめ、不偏不党の教育を求めているところですが、教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」、あるいは「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。

学校現場における主権者教育が重要な意味を持つ中、偏向した教育が行われることで、生徒の多面的多角的な視点を失わせてしまう恐れがあり、高校等で行われる模擬投票等で意図的に政治色の強い偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることをわが党は危惧しております。

そこで、この度、学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施することにいたしました。皆さまのご協力をお願いします。

 政治的中立性とは政府見解に忠実なことやいわゆる右派的な思想を押し付けることで、そうでないのは「偏向教育」だと言わんばかりの態度が浮かび上がる。

 近年でも、山口県では県議会で自民党議員が、安保法制について新聞記事等をもとにグループ討論させるなどした授業を「偏向」としてやり玉に挙げた事例があった。

 「教育の政治的中立はありえない」などと言っている教師や教育関係者がいるのかどうかは寡聞にして知らないが、「子どもたちを戦場に送るな」が中立性を逸脱というのは、結局は戦争に反対して平和を求めること自体を目の敵にしているのと同じではないか。

 また政党として「実態調査」とする事実上の密告ともとれる行為をおこなおうとしたことは、教育現場への政治的圧力になるのではないか。

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