東京都教委、4回目の実教出版高校日本史教科書排除の通知

 東京都教育委員会は6月23日、都立高校での教科書採択について、実教出版の「高校日本史B」は不適切とする通知を出した。

 現行版の実教出版高校日本史教科書では、国旗・国歌法の扱いに関連して、日の丸・君が代について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」とする記述がある。このことについて都教委が敵視し、採択は不適切とした。同様の通知は、現行の版になってから4年連続で出されている。

 実教出版の教科書では客観的事実しか記載されていない。しかし東京都教委をはじめ、全国各地の教育委員会や右派政治家が問題視し、この教科書を採択させないよう求める圧力が広まった。

 他県では、採択そのものは容認しても、採択した学校に対して特別の教材を作成してその教材で指導するよう求める・事前に当該単元の授業計画を提出させる・当該単元の授業には管理職が立ちあうなど、特別の規制をかけている場合も目立つ。大阪府では「大阪維新の会」の府議が教育長に対して、当該教科書を採択させないように求める要請をおこなっている。

 東京都教委は、実教出版教科書を一番早くから問題視し、また一番激しい排除活動をおこなっていると言っていい。再びこのようなことが起きたのは、極めて問題である。

 なお、実教出版の教科書は改訂版が出されることになっているが、改訂版では当該の記述が削除されたうえで教科書検定を通過している。激しい排除圧力があり、改訂版の編集にも影響を与えたことも考えられ、残念に思う。

(参考)
◎4年連続「不適切」 都教委、実教出版の日本史教科書に(朝日新聞 2016/6/24)