学校外での政治活動を敵視する産経新聞

 産経新聞6月18日付で『公選法すり抜け、狙われる子供たち 校門前でビラ・署名、政治的中立保てず』という記事が出されている。

 18歳選挙権の実施に伴い、高校の校門前や通学路で市民団体などがビラまきや署名活動などを実施するケースがあるとして、そのことを問題視している。

 記事の見出しからして「公選法すり抜け」だの「狙われる」だのと表現したり、本文でも「学校の敷地外でもあるため、学校側が中止要請するのは難しい」「学校には教育基本法で政治的中立性の確保が求められるが、学校周辺で民間団体などが行うビラ配りなどは制限できない」などと、悪いことが進行しているような否定的印象を与えるようなものである。

 産経新聞が、市民らによる自主的な政治活動を目の敵にし、また高校生が自主的に政治活動にかかわったり自ら考えたりする機会を奪っても意に介さないという立場に立っていることがよく分かる。

 記事では「元参院議員で教育評論家の小林正氏」なる人物の「校門前といえども生徒が通う場所であり、生徒に影響を与える行為には教育的配慮をすべきだ。校外でも教育委員会が対応するのは必要な措置だ」とするコメントを紹介している。しかしこの人物、育鵬社教科書に関連している「日本教育再生機構」「教科書改善の会」の関係者でもある。過去には「新しい歴史教科書をつくる会」にも関与していたが、内紛で追い出された形になっている。どういう「教育評論家」にコメントをとっているのか、産経新聞の特異な立場がうかがえる。

 このような記事を出すこと自体、産経新聞の見識を疑う。