保育問題「特区」構想の取り下げ求めて大阪市に申し入れ

 大阪府と大阪市が保育所の「規制緩和」を進め「特区」を作ろうと計画している問題で、保育中の事故で子どもを亡くした親たちが5月24日、大阪市に対して「特区」計画の取り下げを求める申し入れをおこなった。

 大阪府・大阪市では、大阪維新の会・国政おおさか維新の会系首長のもと、「保育所の待機児童解消のための規制緩和」を口実に、保育条件の水準を切り下げ、無資格者の保育士登用の条件を緩和することや、保育面積基準緩和として同じ保育室でより多くの児童を受け入れてつめ込み保育を可能とするなどの「規制緩和」を進める「特区」を構想している。

 それに対して、保護者の立場から強い危惧があるとして、申し入れをおこなったものだということ。

 保護者らは「人の子どもあずかるということは、自分の子どもや孫を家でみる子育てと、そもそも全然違うもの。子どもが命をなくすような保育、預かり事業なんてあっては本末転倒だと思う」などと話しているという。全くその通りである。

 国政でも保育の「規制緩和」が進みつつある。さらに大阪では、国政での保育政策で指摘された問題をさらに先鋭化させて推し進めるような形で、大阪維新が「規制緩和」を進めようとしている。維新の保育政策では、保育所や保育士の専門性を軽視し、子育て経験があれば少しの講習で誰でもできるような作業かのように扱っているという重大な問題点がある。

 また、保育面積基準の緩和の実態は、児童一人あたりの保育面積の切り下げである。これはすなわち、保育所の面積や数を増やさないまま、同じ場所により多くの児童定員を設定できるようにするつめ込み保育である。狭い空間で児童同士が交錯したり、保育者の目が届きにくくなったりして、事故が増えるリスクがあると指摘されている。

 このような「規制緩和」は、子どもの命や安全にもかかわるものであり、到底容認できるものではない。保育問題については、待機児童解消などの「量」の問題と、保育条件向上の「質」の問題は、相反するものではなく、一体のものとして取り組まなければならない。

(参考)
◎大阪の保育 規制緩和策の取り下げを要望(大阪府)(読売テレビ 2016/5/24)

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