大阪府立高校生徒自殺事件「学校の指導原因」として提訴

 大阪府立東住吉総合高校(大阪市平野区)1年だった男子生徒が2015年5月に自殺したのは、教師からの長時間にわたる指導が原因として、遺族が大阪府を相手取って7788万円の損害賠償を求めて提訴していたことがわかった。第1回口頭弁論が5月18日におこなわれた。

 大阪府は「生徒が亡くなったことは重く受け止めているが、原告の主張は学校側の認識と異なる点がある」として棄却を求めた。

 訴状によると、自殺事件は2015年5月15日に発生した。同日午前10時頃、授業中に私語をしていた別の生徒をこの生徒が注意したことでもみ合いになった。学校側はこの生徒が一方的に暴力を振るった暴力事件として扱い、直後から午後6時頃まで約8時間にわたって別室で指導し、反省文を書かせるなどした。

 生徒は下校から約30分後の午後6時半頃、学校から西へ5kmほど離れた南海高野線住吉東駅南側の踏切に立ち入り、通過中の準急列車にはねられて死亡した。事故当時の報道では、踏切内に立ち入る人影に気づいた運転士が警笛を鳴らしたが生徒は動こうとしなかったと報じられており、自殺とみられている。

 事件後の遺族らの調査によると、この生徒が別の生徒に暴力を振るったとされることについては、授業担当教員は「見ていない」としていることがわかったという。また指導の際に書かされた文章からは「追い詰められている」という印象を受けたとしている。

 「指導死」事案が疑われる事例ではないか。学校側の対応に問題があったのではないかという印象を受ける。

(参考)
◎「教員指導8時間、直後に自殺」 高1遺族が大阪府提訴(朝日新聞 2016/5/18)

スポンサードリンク