熊本地震:熊本市立小中学校で心のケア必要な児童・生徒2000人以上

 熊本市教育委員会は5月16日、熊本市立小中学校全137校・6万1039人のうち、カウンセリングが必要と思われる児童・生徒が2143人(小学生1310人・中学生833人)にのぼったと発表した。全児童・生徒の3.5%にあたる。

 4月14日夜と16日未明に相次いで最大震度7を記録し、大きめの余震も続いている熊本地震に関連して、児童・生徒の心身状態への影響を調査していた。

 熊本市教育委員会が17項目の共通質問を作成し、学校ごとに状況に応じて質問項目を追加する形で調査をおこなった。アンケート結果に児童・生徒個人の性格なども加味したうえで、養護教諭らがカウンセリングの必要性を判断した。

 「余震の度に目が覚めて睡眠が不規則になった」「ちょっとした音にもおびえるようになった」などの訴えが目立っているとされている。

 熊本市教育委員会ではスクールカウンセラーの増員を決め、要請を受けた日本臨床心理士会が熊本市に約20人を派遣した。当面は、心身面での異変を訴える生徒の多い学校に重点的に派遣するという。

 大地震直後は食料・水など直接的に生命にかかわる内容が重点的な課題となっていた一方、時間が経過するごとに心身面でのケアの課題も表面化することになる。阪神・淡路大震災でも、震災当時0歳だった乳児が中学校を卒業するまでの15年間にわたって取り組みが続けられた。熊本地震でも長期的な取り組みになることが想定される。阪神・淡路大震災や東日本大震災での対応も応用しながら、地道で継続的な取り組みを積み重ねていくことが求められる。

(参考)
◎熊本地震 心のケア必要、小中2143人 心理士を要請(毎日新聞 2016/5/17)
◎カウンセリング必要な小中学生、2143人に 熊本市(朝日新聞 2016/5/17)
◎熊本市の小中学生「心のケア必要」2143人…「本震」から1か月(読売新聞 2016/5/17)