東京都の認可外保育施設でうつぶせ寝死亡事故

 東京都中央区の認可外保育施設「キッズスクウェア日本橋室町」で2016年3月、当時1歳2ヶ月の男児がうつぶせ寝の状態で死亡する保育事故があったことが、4月12日までにわかった。

 この施設は近隣の7つの企業が合同で、従業員の子どもを対象に開設した認可外保育施設だということである。事故は2016年3月11日、昼寝中の児童が心肺停止状態の状態で発見され、応急措置の上で病院に搬送されたが死亡したという事案だということである。

 保護者は自宅近くの認可保育所を希望して6ヶ所に申し込んだものの、いずれも空きがなくてかなわず、唯一空きがあったこの認可外保育施設に入れざるをえなかったという。入所したばかりで環境に慣れなかったのか、この児童がよく泣いていたとして、保育施設側はこの児童を昼寝の時間帯には別室に移した上で、うつぶせ寝のほうが寝付きがいいとしてうつぶせ寝の状態にさせていた。

 発見時は、うつぶせ寝の状態で2時間以上経過していた。うつぶせ寝については、窒息などの事故の危険が指摘されていることから、国の指針では「原則として禁止。やむをえない場合は保育者が付きそう」としているが、保育施設側は保育者の付き添いなどはしていなかった。

 また救急救命措置についても、指針では施設職員全員が熟知しているよう求められているが、講習を受けた職員は1人だけだったことも明らかになった。

 東京都は施設運営会社「アルファコーポレーション」に対して、改善を求める行政指導をおこなったという。

 保育条件が相対的に低下する認可外保育施設での保育事故が多くなる傾向があることは、経験的にも指摘され、事故の統計数値でも誤差の範囲にとどまらないような有意な連関を示す傾向がある。今回の事例では、認可保育所を希望していたがかなわず、認可外保育施設に預けていて事故が発生したことから、自己責任などとは決して言えないことである。

 この事件が報じられた同じ日には、大阪市でも認可外施設での保育死亡事故があったことが報じられた。東京都の事例でも大阪市の事例でも、いずれも現時点での報道の範囲での判断という制約はあるものの、きちんと事故防止体制を取っていれば防げたのではないかという気がしてならない。

(参考)
◎うつ伏せ寝の1歳児 企業設置の保育施設で死亡(NHKニュース 2016/4/12)
◎「うつぶせ寝」で男児死亡、都が保育施設に行政指導 (TBSニュース 2016/4/13)