中井保育園熱中症死亡事件:元職員に有罪判決

 北九州市小倉北区にあった無認可保育園・中井保育園(廃園)で2007年7月、園外保育の帰りに園児(当時2歳)が送迎車の中に取り残されて熱中症で死亡した事件で、当時引率を担当していた女性職員、A(27)・B(29)の両被告に対し、福岡地裁小倉支部は1月27日、業務上過失致死罪でいずれも禁固1年・執行猶予3年(求刑禁固1年)の判決を下しました。

 判決では「保育従事者としてのみならず、一般人の観点から考えても園児の確認という当然の注意義務に違反しており、過失の程度は重大」と指摘しています。
 この事件は2007年7月27日に発生しました。その日は近くの公園で園外保育があり、昼過ぎに職員の運転する送迎車で保育園に帰りました。しかしこの2人の職員は降車させる際に人数確認を怠り、被害園児を送迎車の中に取り残したまま送迎車を駐車場に移動させたということです。しかも取り残した事実には数時間気づかず、夕方になって初めてこの園児がいないことに気付きました。真夏の炎天下だったこともあり、発見されたときにはすでに熱中症を発症していたということです。
 この事件では当時の男性園長(32)や別の元女性職員、C(22)・D(42)も書類送検されましたが、園長は嫌疑不十分で不起訴処分になっています。また元職員2名には「直接的な原因をつくったわけではない」などとして、2008年8月に罰金の略式命令が下っています。保育園はこの事件がきっかけで廃園となっています。
 事件の経過自体が「ありえない」ものであり、量刑の程度は別として判決での指摘は当然でしょう。