豊田大谷高校野球部「体罰」事件、二審も有罪判決

 愛知県豊田市の私立豊田大谷高校の野球部監督だった当時、部員の生徒に「体罰」・暴力を加えたとして暴行罪に問われていた元監督・川上貴史被告(35)に対し、名古屋高裁は3月23日、罰金2万円とした一審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却する有罪判決を出した。

 被告は2013年7月、野球部の指導中に1年生部員の太ももを蹴ったり頭を殴るなどした。被告は一貫して無罪を主張したが、一審名古屋地裁岡崎支部は2015年10月、罰金2万円(求刑・罰金20万円)の有罪判決を出していた。

 弁護側は「しつけとして必要だった」「似たような事案が起訴されておらず平等性を欠く」などと訴えたという。しかし高裁判決では前者について「教育上必要な範囲を逸脱しているとした一審判決に誤りはない」と判断、後者についても「だからといって違法性がないわけではない」と一蹴した。

 判決は当然だといえる。暴力を「しつけ」などとして正当化するようなことは、あってはならない。「似たような事案が起訴されておらず平等性を欠く」というのは、今まで起訴されていなかったことがおかしかっただけで、容認されているわけではないし、今後は似たような事案には厳しく対処すべきであろう。

 『中日新聞』の報道によると、被告は判決後「体罰はよくないが、ちゃんとした子を社会に送り出すためには、有形力の行使が必要な時もあると訴えたい」と話したという。むしろ刑罰は軽すぎるくらいなのに、事件そのものが正当だと訴えるというのは、極めて異常なことである。

(参考)
◎豊田大谷高体罰で弁護側控訴を棄却 名古屋高裁(中日新聞 2016/3/23)

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