帝国書院、高校現社教科書訂正申請へ:沖縄基地問題で不正確記述

 帝国書院は、3月18日に検定結果が公表されたばかりの高校教科書について、沖縄の米軍基地問題について曖昧で主観的な記述があったとして、訂正申請する方針を固めた。2016年5月の見本本作成までに間に合わせたいとしている。

 この教科書は、公民科・現代社会の『新現代社会』。申請の時点で「(沖縄)県内の経済が基地に依存している度合いはきわめて高い」など不正確な記述があった。

 検定結果が発表された際には『琉球新報』2016年3月19日付社説が激しく批判していた。また『沖縄タイムス』も、2016年3月21日付社説で批判している。

高校教科書検定:沖縄に関する帝国書院教科書記述を『琉球新報』が批判
 高校教科書検定について、ある教科書に沖縄県の経済が米軍基地に依存しているかのように受け取れる事実誤認の記述があるとして、琉球新報2016年...

 この記述については、申請提出後の2015年秋ごろから社内でも問題になり、検討をおこない訂正申請の方向で話が進んでいたという。

 不正確な記述を残すのは好ましくない。教科書は2017年度の1年生から順次使用されることになる。生徒たちの手に渡る前に、抜本的な修正が求められる。

■「依存度」15・5%→5・4% 基地返還で経済効果

 米軍基地跡地利用の成功や好調な観光産業によって、県内の基地依存度は大幅に低下している。

 軍用地料や基地従業員の給与などの基地関連収入が県民総所得に占める割合は、日本復帰の1972年度の15・5%から、2012年度は5・4%にまで縮小した。

 また、県の試算によると、基地返還が県経済の発展につながっている事例として、25年前に返還された那覇市の新都心地区は、52億円の軍用地料が、跡地利用によって、経済効果は30倍を超える1634億円に増えた。税収は6億円から199億円。

 翁長雄志知事も「基地は経済発展の阻害要因」との説明を繰り返している。

(沖縄タイムス 2016年3月20日『教科書を訂正申請へ 沖縄の基地依存度「きわめて高い」と記述』)