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年のはじめに考える 曲がり角の学校選択制(東京新聞)

 『東京新聞』2009年1月3日付社説に「年のはじめに考える 曲がり角の学校選択制」が掲載されています。

 学校選択制が導入されて約10年になります。学校選択制を導入する自治体も増加しましたが、2007~08年頃になると学校選択制の弊害が現れたとして見直す動きも始まっています。

 社説では、東京都江東区で2002年度に導入された学校選択制について、「学校と地域とのつながりが希薄になった」「学校規模の差が広がった」「立地や設備で選ばれる傾向がある」「入学校の決定時期が遅く、学級編成や教員確保に影響する」など複数の理由が指摘され、2009年度より徒歩で通える小学校しか選べないように縮小するということが紹介されています。また群馬県前橋市の学校選択制廃止のケースも紹介しています。

 社説ではこのほか、全国学力テストの成績公開の問題とも絡め、成績公開が学校選択に影響を及ぼして点数を基準とした学校の序列化を生み、学校統廃合や競争の激化につながりかねないことも指摘しています。

 社説では最後に、このような文章でまとめています。

◆競争原理の行き着く先
 選択制の導入は学校淘汰(とうた)につながっていく可能性があります。それに学力テスト結果公表が行われ、中学受験が熱を帯びれば公立学校存亡の動きは加速されます。
 少子化が止まらない以上、学校再編は免れませんが、学力を中心とした競争原理が唯一の選択基準ではないはずです。魅力ある学校づくりが鍵を握っています。学校や先生がどんな努力をしているか見守っていくべきでしょう。

 学力テストの平均点がそのまま学力のすべてとなるわけではないことは言うまでもありません。しかし平均点だけを絶対的な基準として学校の序列化ができ、人気校・不人気校の格差ができて教育条件が悪化するというのは、かねてから指摘されていることです。また無制限な学校選択制によって人気校・不人気校の格差ができ、学校規模の過密化および小規模化が進むことも各地で生まれています。

 学校選択制については、問題点も含めて根本から再検討していかなければならないでしょう。