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林田真二の児童いじめ事件:あるブログ上でのコメントから

 福岡市立小学校教諭・林田真二による児童いじめ事件は、裁判途中に福田ますみなるライターの名義で「事件自体が保護者のでっちあげ」と主張して事件を正当化する『でっちあげ-』何とかという書籍が出版されるという前代未聞の事態になりました。

 しかし二審の福岡高裁では林田のいじめ行為を一部認め、賠償金が増額されています。結果的に林田や『でっちあげ』の主張は全面的に退けられた形になっています。
 『でっちあげ』が出版された直後、『でっちあげ』の内容を盲信して被害者攻撃をおこなう風潮が生まれました。また被害者の保護者を「モンスターペアレント」かのように描き、またこの事件だけに限らず、教師の暴力や不当行為が発生した際、不当行為を擁護する居直り目的で保護者を「モンスターペアレント」呼ばわりすればよいというマイナスの風潮も生まれています。

 二審判決を受けてネット上でどういう感想が生まれているのかという点を調べているうち、あるブログのコメント欄に目がとまりました。ジャーナリスト・有田芳生氏のブログ「有田芳生の『酔醒漫録』」の2007年1月19日付エントリ「「でっちあげ」はこうして生まれた」。有田氏の当時のエントリでは、2007年1月中旬に『でっちあげ』が発行されたことを受けて、書籍の主張に沿った内容が書き込まれています。著名ジャーナリストがこのような書籍を無条件肯定することで「権威」が付いたという面があるのはともかく、ここで検討したい内容は有田氏の主張ではなく、そのエントリに寄せられたコメントです。

 該当エントリには「正義」と名乗る人物が、二審福岡高裁判決が各マスコミで報じられた直後の2008年11月27日21時31分にコメントを寄せています。コメントの内容が興味深いので、引用して紹介します。

この事件の2審判決が出ましたね。判決では、治療が必要なほど、ほとんど毎日、被害児童にだけ繰り返し、体罰・いじめが行われていた事が認定されました。福田ますみの「でっちあげ」では、非常に偏りがあり、教師側に有利なものしか書いてありません。実際、クラスのほとんどの子どもが目撃し、福田ますみの取材でも回答していますが、そんな事は何一つとして取り上げず、同じ創価学会を信仰している教師だけの言い分でしかありません。私は、地元で被害者家族を良く知っていますが、長男さんの時から問題など一度も起こした事はありませんよ。また、お母さんについても、小・中・高校は日本の学校を卒業はされていますが、幼少の頃の多くをアメリカで過ごし、(写真も見せてもらいました)高校卒業後、アメリカに渡り、勉強されて、帰国後は、通訳・翻訳の仕事もされている、普通のお母さんです。近所でも家族の評判は良く、とてもクレーマーとは言えません。被害児童についても、問題のある子どもさんではありませんよ。事件前までは、明るく、クラスでも人気者(これは教師自身が、他の児童の連絡帳にまで書いている)でした。「でっちあげ」という本自体がでっちあげ、あまりにも教師側に偏りすぎた本だと、地元では言われています。有田さん、この「でっちあげ」だけを鵜呑みにしてこのようなコメントを出されたんでしょうか?あまりにも一方的すぎではないでしょうか?結局、判決でも、差別的・体罰・いじめは認定されたんですよ。地元では、福田ますみこそが、モンスターだと言われています。何より、被害者児童、その家族が、「でっちあげ」によって、二次被害に合われている事は間違いありません。

 「正義」氏のコメントの「実際、クラスのほとんどの子どもが目撃し、福田ますみの取材でも回答していますが、そんな事は何一つとして取り上げず、同じ創価学会を信仰している教師だけの言い分でしかありません。」のくだりは、文章的に少しわかりにくいと思われます。
 私の持っている情報を元に補足すると、「林田の暴行をクラスのほとんどの児童が目撃し、福田ますみの取材に対して暴行の事実を証言した児童もいる。しかし福田は、児童の証言など自分に都合の悪い情報は一切無視して、創価学会の中心的活動家だと一部で報じられた林田を支持する創価学会仲間の教師の言い分のみを取り入れた主張をおこなっている」という意味だと解釈できます。

 「正義」氏がどういう方なのかは知るよしもありませんが、書き込みの内容から被害者家族の知り合いと読めます。私が把握している情報と照らし合わしても、「正義」氏のコメントは具体的であり、信憑性があると判断できます。
 ただしコメントで創価学会の名前が出されている一点のみに限り、当ブログとしては判断に足るほどの情報を把握しているわけではないため、肯定も否定もできません。林田がどこの団体に所属していようが、また所属団体関係者が組織的に関与したかどうかは問題の核心ではなく、問題の本質は「『でっちあげ』の内容こそがでっちあげ」です。特定の団体が実名で名指しされたことへの事実関係がどうあれ、全体的に見れば「『でっちあげ』の内容こそがでっちあげ」という本質を否定できるものではありません。

 客観的に見て「クレーマー」「モンスターペアレントの虚言」ならば、そもそも裁判自体が全く違った結果になっていたでしょう。もっともそれ以前に、本当の意味での「クレーマー」「モンスターペアレント」が裁判にまで踏み切るかという疑問がありますが、それはさておいても、実際の判決では一審・二審ともに林田真二の暴力やいじめ行為を認め、また林田のいじめ行為によって心因性の症状を発症したと認定しています。福田某は判決を「軽微な体罰」と描いていますが、ランドセルを捨てる行為や数年にわたって後遺症に苦しめさせるような行為のどこが「軽微」なのでしょうか。

 また裁判の経過自体も、『でっちあげ』の書籍や新潮社の「でっちあげ、その後」と称したサイト上で描くような状況とは異なり、原告側に有利に進んでいたという情報もあります。『でっちあげ』では林田に都合が悪い事実は無視したり自分たちに都合が良くなるように捏造したりしているということです。

 林田真二本人と福田某の手によって、新潮社というマスコミを巻き込んだセンセーショナルな報道がなされ、自分に都合の悪い内容は事実を意図的に無視したりゆがめたりして、被害者と保護者を「嘘つき・クレーマー・モンスターペアレント」に仕立て上げていく、その過程の恐ろしさを改めて認識します。もっとも福田某は「林田真二がそういった行為の被害者」かのように描いています。しかし実際は「被害者、およびそれと結託したマスコミから受けた」と称する行為を、林田本人と福田某・新潮社(=林田と結託したマスコミ)が被害者に対しておこなっていたのです。

 また『でっちあげ』を読んだとする人が、ブログで『でっちあげ』の内容を支持し被害者への攻撃をおこなっているというケースも目立っていますが、そういう人のブログでは、二審判決を受けた内容をアップしている例は、私の調べた限り見つけられませんでした。

 そういう人たちは、判決を知らない、知っていてもどう扱っていいのか判断に迷っている、意図的に無視している、「裁判結果自体がデタラメ」と決めつけてかかっているなどいろいろな可能性が考えられるといえども、いずれにしても一度中傷が世に出たら訂正されないというのも怖い話です。