※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

ひどい認識です:大阪府知事発言

 橋下徹・大阪府知事は10月26日、堺市で開催された府民討論会「大阪の教育を考える」に出席し、持論を展開しました。

 報道によると、橋下知事は学校での「体罰」について「子どもが走り回って授業にならないのに、注意すれば保護者が怒鳴り込み、頭を小突くと体罰だと騒ぐ。こんなことでは先生が教育をできない」「言っても聞かない子には手が出ても仕方がない。」と発言しました。また全国学力テストの結果開示については「先生の9割は開示に賛成だが、ふたをしてしまおうという先生もいる」などと発言しました。

 橋下知事の発言は極めて悪質といわざると得ません。この人、特に10月に入ってから、子どもと教育に対する認識の薄さを示すような言動を連発していますが、この日の発言でもさらに認識の薄さを露呈させています。

 まず、学校での「体罰」についての認識は全くの論外です。「注意すれば保護者が怒鳴り込み、頭を小突くと体罰だと騒ぐ」?現実を認識していない者のたわごとだと断じるべきものです。そもそも教師の「体罰」は、感情的な暴行に過ぎません。「体罰」を批判されると一方的に暴力教師を「被害者」に仕立て上げて「保護者が怒鳴り込み」「騒ぐ」と形容するのは、逆恨み・言いがかりに過ぎません。抗議されて当然ですし、不当な騒ぎを起こしているわけでも何でもありません。また法律上も明確に禁止されているものでもあり、行政の長として違法行為を認めるというのも許し難いことです。しかも橋下知事は弁護士でもあることも加味すれば、違法行為を堂々と容認することは余計に悪質です。

 全国学力テストの開示についても、「先生の9割が賛成」など何の根拠もありません。会場では「嘘をつくな」などのヤジが飛んだということですが、ヤジという手段がいいのかどうかはともかく、知事発言は明らかな嘘であることはいうまでもありません。

 橋下知事は「9割の先生は一生懸命やっている。地域や家庭の皆さんが学校運営にかかわり、1割のどうしようもない先生を排除してください」とも発言したということです。しかし逆に、橋下知事の理想とする学校教育像では、「一生懸命やっている」大半の良識的な教師をつぶし、また児童・生徒を疲弊させて学校現場に混乱を持ち込むものにしかなりません。現場の学校教育にとっては有害でしかありません。学校現場で「どうしようもない教師」を増長・増殖させて「体罰」・暴力が今まで以上にはびこることや、テストの点数だけを「学力」とすり替えた小手先の取り組みに矮小化するなど、考えただけでも恐ろしいことです。